BEAのECサーバーの新バージョンは「EJBを意識させない製品」

2000/10/12

 BEAは、Eコマース機能とパーソナライズ化機能を搭載したJ2EE完全準拠のアプリケーションサーバ「BEA WebLogic Commerce Server 3.1」「BEA WebLogic Personalization Server 3.1」を発表した。

 新製品は5月に発表された製品の新バージョンで、顧客管理、テンプレート・ベースのワークフロー開発など、開発期間の短縮、使いやすさの面が強化された。

 製品の核ともいえる機能が共有顧客プロファイル(Unified Customer Profile)だ。これまでは各サーバーで別々に管理されていたユーザー情報が統合化が実現する。さらに、既存のLDAPディレクトリサービスやサードパーティの情報源などからの顧客情報を合わせ、包括的な顧客情報の把握が行える。

 新機能としては、ユーザーインタフェースとビジネスロジックを分離して開発が行えるWebFlowアーキテクチャ、動的コンフィグレーションを実現するパイプライン・コンポーネントがある。オンラインでのパーソナライズの実現、導入期間の短縮化などのメリットがあるという。

 出荷は10月17日より。価格は、Commerce Serverは732万円(1CPU)から、Personalization Serverは502万円(1CPU)から。開発バージョンのCommerce Developer Kitは45万円。


@ITでは、新製品発表に合わせて来日した、BEA SystemsのEコマース・アプリケーション部門ストラテジック・プランニング担当シニア・ディレクタのジョン・ベリゼイア(John Belizaire)氏と、同部門技術担当シニア・ディレクタのウィリアム・リー(William Lee)氏に、EJBコンポーネントによる開発動向および市場について話をきいた。

左からリー氏、ベリゼイア氏
両者ともEJBコンポーネントの開発会社the theory centerの創業者メンバー(99年BEAが買収した)

パーソナライゼーション

――ECアプリケーションの市場動向は。
 日本市場全体を見ると、トランザクションを伴うECを行う段階に入っており、これからはもう1段階上のインタラクション重視のシステムを構築するべきだ。販売側のECマーケット構築の市場規模の伸びは著しく、3年後には現在の25億ドルから4倍の105億という予測が出ている。この競争に生き残るためには、顧客とのインタラクションを重視したサイトが鍵を握る。パーソナライズがインターネットで商取引をする際のキー技術の1つとなることは間違いない。

 そこで重要になるのが顧客情報。“customer capital(顧客資本)”という言葉があるほどで、企業の資産といっても過言ではない。しかし、情報が拡散して保管されている限りは手元にある資産を有効に活用できない。新製品の共有顧客プロファイル機能はこの点を解決する。各情報ソースから集めるツールを提供し、統合して管理し、マイグレーションが行える。

開発者のメリットを重視した新製品

――開発期間を短くしたいというニーズが高まってきた。
 わが社の最優先課題で、製品開発の着目点はそこにある。現在、わが社のユーザーの平均導入期間は早くて1ヶ月、遅くても3ヶ月だ。今回発表した「BEA WebLogic Commerce Server 3.1」「BEA WebLogic Personalization Server 3.1」でも、豊富なテンプレート、そのまま使える機能を充実させ、ユーザーにはできるだけデザインやレイアウトといった部分に集中してもらえるように心がけた。

 もう1つの改良点は使い勝手だ。開発者はEJBを使っていることを意識せずに開発できるし、操作に必要なスキルレベルも低く設定している。

EJBのポータビリティ

――EJBコンポーネントのポータビリティは実際にあるのか?
 BEAではコンポーネントを切り売りする予定はないだけで、理論的には他の製品にのせることは可能だ。WebLogic製品群は全てJ2EE標準に基づいており、BEA製品はポータビリティに関して最も優れていると自負している。J2EEは成熟期に入った。近い将来、プラットフォーム間の仕様を気にすることなくEJBコンポーネントが利用できるようになるだろう。

[関連リンク]
日本BEAシステムズ

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