2001年の展望(2):コラボレーションに挑戦するグループウェア各社

2001/1/6
(12/22/00, 6:38 a.m. ET) By Barbara Darrow, TechWeb News

 グループウェアが戻ってきた――それもまさしく文字通りのカムバックだ。

 グループウェアというソフトウェアのカテゴリーは、LotusのDominoとMicrosoftのExchangeの最後のバトル以後、姿をくらましていた。しかし、最近になってGroove Networksを筆頭に、eRoomなどグループウェアで社名を売るホスト企業が次々と登場した。また、古参のLotusとMicrosoftも手を引いたわけではなかった。NapsterによりポピュラーになったPtoPモデル(コラボレーションのキーとなるサーバーを設置する)に便乗するか、異種混合のハイブリットスキームに依存するかに関わらず、グループウェアが新たな局面を見せてくれそうだ。

 “高度に細分化されつつある分野だ”と語るのはLotus QuickPlaceのブランドマネージャーのBrennan O'Hara氏だ。“ユーザーはさまざまな色、形、形式でコラボレーションを使い始めた”

PtoPの課題

 Groove Networksは、グループウェア戦場のなかでも目立つプレイヤーの一社だ。同社は、ユーザーがドキュメントとアプリケーションをPtoPの形でシェアできる新しいツールを創り出した。利点は、よりリアルタイムに近い形でインタラクトでき、変更が加えられると同時に分かるようになっている点だ。このような機能は、これまでの“保存して転送”型の技術では実現できないものだ。(2000年10月16日付け記事「Notesの産みの親の極秘プロジェクト 」参照。)

 しかし、“これには障害がある”というアナリストもいる。現実には、PtoPソリューションの場合でも、中央化されたディレクトリがユーザーを探し出すことを助けるのならば、サーバには役割があるからだ。

 “コラボレイティブなアプリケーションの場合、ピュアなPtoPが最適とは断言できないことがわかってきた”とIDCのシニアアナリスト、Robert Mahowald氏は言う。現段階では“サーバは安く、広く出回っている。PtoPのアーキテクチャが整備されていないのに対して、サーバは構造的にも優れている”

 それ以外のPtoPの問題点としては、全てのユーザーが同時にオンライン状態にあるとは限らないことにある。つまり、一方が変更を加えても他方がオンラインにない場合は、オンラインになるまで情報は中間的な場所に保存される必要がある。この場合、一方は旧式の“保存して転送”型と何ら変わらないことになる。

 Groove Networksでは、これらの懸念事項に取り組んでいるという。同社は、自社のサービスをホストしたいというサードバーティにサーバを提供する予定だ。また、ワークグループのメンバーがオフラインの場合、変更事項の保存と維持を行うホスト化されたリレーサービスに取り組んでいる。

全社と争うMicrosoft

 Microsoftのチェアマン、Bill Gates氏は、コラボレーションを促進するPtoPテクノロジーの革新的な利用方法に対し、Groove Networksと創設者のRay Ozzie氏に大きな賞賛の意を表した。

 しかし、昨秋のComdexで、Gates氏はサーバの必要性を訴えている。“PtoPは非同期のタスクには対応できない”としている。そして、もちろん、Gates氏には自分の計画がある。Sharepointだ。このサービスは、Grooveだけでなく、eRoom System Technologiesとも競合するものだ。

 eRoomは、旧社名をInstinctive Technologiesといい、電子メールのみでワークグループがコラボレートできるサービス「eRoom」を提供している。同社のCEO、Jeffrey Beir氏はMicrosoftがたちまちのうちに自分たちをつぶすことができる危機を察知している。しかし、同社のサービスが、Sharepoint(そしてGrooveも)が対抗できない機能をもつことを強調する。

 “例えばHewlett-PackardはeRoomのユーザーの一社だ。同社ではLaserJetプリンターのサプライチェーンのシステムに導入してコラボレーティブの効果を出している。例外事例の運営も含めサプライチェーンのあらゆる面で利用している”とBeir氏は述べている。

 それでも、同社にとってMicrosoftの参入は厳しい挑戦となるはずだ。“Sharepointのデモを目にしてeRoomはかなりショックを受けたはずだ”とあるISV(独立系サービスベンダー)の従業員は言っている。

 さらに、親会社IBMの後押しをもつLotusがいる。同社は、激戦となりそうな競争状況について、はっきりとは動揺を示さない。同社のO'Hara氏は“Microsoftの参入は、コラボレーションに対して企業により異なるアプローチがあることを実証するものだ”とコメントした。

 これらのフレーズに聞き覚えがあるという人がいても無理はない。Eastman Software、Internet Commerce Expressなどの会社がアプリケーション分野でスタートラインに立ったときに、Microsftが出し抜くのをただ傍観するしかなかったときと似ているからだ。

 Groove、eRoomは、自社が技術的にリードできるマーケットをターゲットにしたいとしている。問題は、Microsoftが自社のアプリケーションを各社とより良い関係をもつためにつないでおくのか、また、もしそうだとすれば“どのくらいの期間か”だろう。

 調査会社Summit Strategiesの副社長、Dwight Davis氏は“MicrosoftはアプリケーションとOSで2重のパワーをもつポジションにあるだけに、両方の役を演じるだろう”と予想する。“Microsoftは、ドキュメントの共有機能などにより、すでにOfficeでコラボレーティブ分野に乗り出している。同社は、PtoPを新たなコンピューティング・モデルとして推進し、Grooveを排除することに夢中になっている。理由は、クライアントが処理する権限を必要としていると議論することにより、同社が大きな恩恵を得られるからだ”

[英文記事]
Outlook 2001: Groupware Gang Tackles Collaboration

[関連リンク]
Groove Networks
ロータス
eRoom System Technologies
マイクロソフト

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