MSと日立がSANで提携、SQLのエンタープライズ進出を狙う

2001/6/12

 マイクロソフトと日立製作所は6月11日、SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)で提携したと発表した。マイクロソフトの「Microsoft SQL Server」と「Microsoft Windows 2000 Datacenter Server」、それに日立のSAN製品「SANRISEシリーズ」をベースとしたSANソリューションの開発・検証、サポート、販売を共同で行う。

 今回の両社の提携は、2000年6月に米マイクロソフトと日立が結んだ包括的提携の一環。当面は日本国内での展開となるが世界に広げて行く予定という。

 今後、共同で日立のSAN製品「SANRISEシリーズ」とマイクロソフトのデータベース製品、SQL Serverなどを組み合わせたSANソリューションの提供を行う。具体的には、マイクロソフトの調布にある研究開発施設内に共同検証センターを設置し、両社の社員が開発・検証作業を行う。予定している開発・検証項目としては、相互接続性動作確認のほかLANフリー無停止バックアップ、メインフレームとSQL Server間の高速データ変換によるデータの共有などがある。

 マイクロソフトは今年5月にNECと同様の提携を行っている。今回提携する日立は、国内大型RAIDシステムではシェア37%(IDC調べ)を誇る。同社としてはこれらの提携により、エンタープライズでの地位を少しでも早く獲得したいところだ。同社取締役エンタープライズ・セールス/マーケティング部門担当の鈴木和典氏は、「追う立場であることは自覚している」と認めながら、「まずはユーザーに選択肢に入れてもらい、さらには選んでいただけることを目指す」とエンタープライズ分野への進出に積極的な姿勢を見せた。

[関連リンク]
日立製作所の発表資料
マイクロソフトの発表資料

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