.NETプラットフォームのLinux版開発プロジェクト:“Mono”

2001/7/10
Friday, July 6, 2001, 5:33 PM ET. InternetWeek By Mitch Wagner

 Linuxのデスクトップ・インターフェイス、「Ximian GNOME」などを提供する米Ximianは米国時間7月9日、マイクロソフトの.NETソフトウェアのオープンソース版を開発することを正式に発表した。

 XimianはLinux用のGNOMEユーザーインターフェースの開発で知られている企業で、Linux用の.NETツールを今年中にも提供する予定だ。同社は現在、マイクロソフトがJavaに対抗するプログラミング言語として約1年前にリリースしたC#版を開発中だ。.NETのランタイムエンジンは、C#、C、C++、COBOL、Pascalといったさまざまな言語で書かれたプログラムを実行することができる。

 XimianはC#記述作業の3分の1をすでに終えている。現在、マイクロソフトがソフトウェアの国際標準団体、ECMAに提出した.NETの標準インターフェイスを用いた他のソフトウェアに着手したところだ。

 このプロジェクトの名称は、スペイン語で“サル”を意味する「Mono」。最大の目標は、Linuxユーザーのために優れた開発ツールを提供しようというもの。

 「今回、マイクロソフトは正しかった。すばらしいプラットフォームを開発し、仕様を標準化団体に提供したのだから」、XimianのCTO Miguel de Icaza氏はいう。「われわれはそれを享受し、拡張しようというわけだ」。

 同氏は、.NETツールは「プログラマーの夢を実現するものだ。Windows開発者はこのすばらしいプラットフォームに感動するだろう。このプラットフォームは実に優れており、よく設計されている。われわれはその一部を享受したかったのだ」

 Monoのコードはオープンソースとして提供され、開発者はこのソフトウェアを用いてあらゆるOS用に修正した.NETのプログラムを書くことができる。もちろん、PalmOSやサン・マイクロシステムズのSolarisといった、マイクロソフトのライバルのOSに対しても。

 XimianのMonoプロジェクトに対してのマイクロソフトの反応は明らかにされていない。Monoの提供が開始されれば、WindowsアプリケーションがLinuxやその他のOS上で動くことになる。これは、マイクロソフトにとっては悪夢のような事態だ。同社は、特にデスクトップのソフトウェア上でミッションクリティカルなアプリケーションが動くという事実の効力により、市場で優位なポジションを保ってきたのだから。

 その一方で、.NETツールを他のOSへつなぐ修正版の出現は、マイクロソフトがECMAにAPIを提出したときから可能性としてはあったことだ。

 XimianのDe Icaza氏は、マイクロソフトとこのプロジェクトについて直接話し合ったことはないという。だが、同社は今週にもマイクロソフトに話し合いを持ちかけることにしている。

*この記事は一部編集しています。

[英文記事]
Linux Developers Writing Open Source Version of .NET

[関連リンク]
Ximianの発表資料(英文)

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