一般企業のIT利用率はどれほどか、ガートナーが調査発表

2001/7/14

 IT系の調査会社ガートナー ジャパンは日本の一般企業におけるITの利用度についての調査結果を公表した。

 今回の調査は、2001年2月〜3月にかけて企業1168社のIS部門の管理者に対してアンケートを郵送し、その回答を分析したもの。

 同社は前年(2000年)にも同じような調査を行っており、その時点との比較をすると、下記のような結果となった。

利用しているIT 2000年 2001年
ASP 1.5%
CRM 1.7% 5.5%
BtoB 5.4% 12.4%
ERP 8.5% 12.1%
Webアプリケーションサーバ 15.0% 24.7%
データウェアハウス 15.9% 24.7%
RDBMS 56.1% 59.8%
Webサーバ 58.3% 78.4%

 この表からもわかるように、Webサーバの利用率は58.3%から78.4%に上昇し、Webサーバで情報を発信することは、もはや当たり前になりつつあるようだ。また、BtoBやWebアプリケーションサーバなどを中心に、多くのITを利用する企業は増加している。

 その一方で、IT業界で注目を集めているASPについては、現に利用している企業は1.5%にとどまった。この原因としてガートナーでは、企業がデータのセキュリティに不安を感じたり、既存システムとの連携が困難だと認識していることが大きな原因であると分析している。ただし、ASPの利用を検討しているか、今後利用したいと答えた企業は、18.6%もあり、ASPへの需要はあることは確実であり、上記の不安要因をいかに取り除けるかによって、ASPの利用が今後大きく伸びるだろうとしている。

 今後の利用という点では、2002年3月に利用率が20%を超えるとガートナーが予測しているのは、Webアプリケーションサーバ、BtoB、データウェアハウスの3つ。さらに、前述したASPとCRMシステムの利用率も、今後大幅に伸びるとガートナーでは見ている。

[関連リンク]
日本ガートナーの発表資料

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