パーソナライゼーションのATG、ついに日本に本格進出

2001/7/18

 アートテクノロジグループ株式会社(ATG)は7月17日、高度なパーソナライズ機能を持つWebサイトを構築可能なeビジネスプラットフォームソフトDynamoの最新日本語版である「ATG Dynamo 5.1.1JA」を発売すると発表した。出荷は7月末日からの予定。

 ATG日本法人は今年1月に設立され、販売・サポート体制の確立、パートナーシップ・アライアンスの推進、モバイルビジネスなど日本発のソリューションの世界展開の事業を行う。日本法人の初年度売り上げ目標は、500万ドル。

 製品であるDynamoは、4つのモジュールからなる。「ATG Dynamo Application Server」はJavaベースのアプリケーションサーバで、ほかのモジュールの基盤として用意されている。ただし、iPlanet、IBM、HP、BEAなど他社のJ2EEアプリケーションサーバに置き換えて利用してもよい。「ATG Dynamo Personalization Server」は、訪問者のサイト上での行動を監視し、個人の趣味・嗜好を自動的に収集したり、顧客などの相手の属性に合わせて適切な内容を適切なタイミングで表示するなどのパーソナライズを実現するプラットフォームエンジン。「ATG Dynamo Scenario Server」は、顧客などに対して行いたいアクションをシナリオという形で定義することで一連の処理を実行するツール。「ATG Dynamo Commerce Server」は、BtoB/BtoCを展開するための各種機能をサポートし、カタログ管理、発注リストの分別、ダイナミックな商品の比較などの機能を持つECサイト構築を可能とする。これらを「ATG Dynamo Control Center」と呼ばれるインターフェイスから操作する。

 シナリオの作成は、マウス操作でオブジェクトを並べてフロー図を作成していく形で行えるので、顧客に対するプロモーションやパートナーに対する働きかけなどのWeb上でのビジネス施策を、サーバ管理者やWeb管理者ではなく、ビジネスマネージャが行うことが可能になる。

 Dynamoは、J2EE v1.2標準を完全実装しており、ATGあるいはサードパーティから提供されるカスタムアプリケーションによる機能拡張も可能。SQL、LDAP、XMLなどによる外部システムとの相互運用性も高い。出力は、HTTPのほか、WAPや電子メール、RMIもサポートしている。

価格は、Application Serverが180万円、Personalization Serverが240万円、Scenario Serverが346万円、Commerce Serverが420万円からで、1CPUの場合システム全体で約1800万円から。

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ATG

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