セキュリティを強化したLinux、HPが提供へ

2001/8/24
Wednesday, August 22, 2001, 10:04 AM ET. InternetWeek, By Mitch Wagner

 米ヒューレット・パッカード(HP)は、セキュリティを強化したLinux、「HP Secure OS Software for Linux」を発表する。HP Secure OS Software for Linuxは、OSとアプリケーションに対する攻撃の検知や予防、封じ込めなどを行うよう設計されている。プログラム/ネットワーク/ファイル間の通信で、認証されていない通信が発生しない機能を持ち、もし発生した場合はプログラムをロックし、クラッキング行為を検知する。HP Secure OS Software for Linuxの価格は3000ドルで、来週開催されるLinuxWorld Expoで販売される予定だ。HPによれば、同社の組み込み用Javaアプリケーション・サーバ「ChaiServer」をオープンソースとして提供することも予定しているという。

 また、HPは、Linuxの管理ツール群の提供も明らかにしている。その1つが同社がこれまでWindowsベースのサーバ用に提供してきた管理ツール群「TopTools」のLinux版。TopToolsには、CPU利用率やログのエラーを測定し、遠隔地からでもシステムを停止し再起動できる機能などがある。同ソフトウェアは来週にも出荷開始の予定という。さらに、HPのUNIX管理ツール「Service Control Manager」のLinux版の提供も計画している。同製品は、複数サーバで構成される大規模システムのバックアップや設定といった作業を管理できるツールだ。

 HP Secure OS Software for Linuxは、Linux カーネル2.4をベースとする。HPがカーネルの変更を、HPと他ベンダが協力してアプリケーションの変更を行った。同パッケージは、プロプラエタリとオープンソースのミックスとなっている。カーネルとセキュリティ・モジュールはオープンソースだが、容易にセキュリティ設定を実現するアプリケーションとデータ監視はHPプロプラエタリとなっている。パッケージには、Webサーバ「Apache」などのオープンソースアプリケーションと、セキュリティ機能の「Tripwire」なども含まれる。

 HP Secure OS Software for Linuxは、Webサーバやファイルサーバなどインターネットと接続するあらゆるエンタープライズ・アプリケーションに適用できるという。

[英文記事]
HP Plans Linux Version With Enhanced Security

[関連リンク]
HP

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