世界のPC市場はマイナス11.6%と、ガートナー

2001/10/20

 米ガートナー ジャパン データクエスト部門は、2001年第3四半期(7〜9月期)の世界および米国でのPCの出荷台数(速報ベース)を発表した。

 同部門の発表によれば、同期間における世界のPC出荷台数は、前年同期に比べてマイナス11.6%の成長率を記録し、大幅に出荷台数が落ち込んだ。PC市場の上位ベンダは軒並み台数を大幅に減少させたが、世界と米国でシェア1位のデル・コンピュータだけが出荷台数を伸ばした(10.8%)。

 この状況をデータクエストは、市場全体は先進市場でのPCの飽和、経済(特に米国)の低迷などの影響を大きく受け、さらに9月に起きた米国中枢部への同時テロの影響が大きかったものと分析。その中でシェアを伸ばしたデル・コンピュータについて、経済の低迷によってPCの部材の大量余剰が発生し、これが効率的なSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)を構築したデル・コンピュータに有利に働いたと分析している。

 同部門では、今後の市場状況で注目すべきことは、IBMの製品ラインの簡素化と技術研究・開発によって、ほかのベンダとの差別化ができるかどうかにあるとする。このIBMの動向次第では、2001年第4四半期に、PC市場の出荷台数、シェアに変動が生じるかもしれない。

 
3Q01
3Q00
成長率(%)
デル
4232
3818
10.8
コンパック
3184
4623
-31.1
IBM
2005
2422
-17.2
HP
1952
2588
-24.6
NEC
1046
1443
-27.5
その他
18167
19701
-7.8
合計
30586
34596
-11.6
2001年第3四半期の世界のPC市場ベンダ別出荷台数(速報値)。単位は1000台

 
3Q01
3Q00
成長率(%)
デル
2731
2587
5.6
コンパック
1280
2234
-42.7
HP
963
1444
-33.3
ゲートウェイ
810
1217
-33.5
IBM
690
737
-6.3
その他
4470
5242
-14.7
合計
10944
13460
-11.6
2001年第3四半期の米国のPC市場ベンダ別出荷台数(速報値)。単位は1000台

[関連リンク]
ガートナー ジャパン

[関連記事]
UNIXとPCサーバ出荷台数は順調とガートナー (@ITNews)
ネットワーク機器市場、2005年には76%増の6000億円規模に (@ITNews)
一般企業のIT利用率はどれほどか、ガートナーが調査発表 (@ITNews)
世界のPC出荷台数、初の前年割れ(@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)