米サンが「Sun ONE」をロールアウト、第1弾製品の提供開始

2001/10/25

 米サン・マイクロシステムズは米国時間10月23日、同社のWebサービス「Sun ONE」の詳細を正式に発表するとともに、「Sun ONE Starter Kit」の提供を開始した。Sun ONEとは、Sun Open Net Environmentの略で、2月に同社が発表したWebサービス戦略名。

 同社では、Sun ONEを「サービスを要求に応じて(オン・デマンド)開発・実装するビジョン、アーキテクチャ、プラットフォーム」と定義し、これにより、場所、時間、人を問わない情報やデータの提供が実現するという。Sun ONEのベースとなる製品は、動作環境Solaris、開発環境Forte、Java技術、iPlanetアプリケーションサーバ群としている。

 同社会長兼CEO スコット・マクネーリ(Scot McNealy)氏は、「サンのDNAに基づいたSun ONEは、長期にわたって持続するビジネスモデルを提供する」と、標準技術ベースで統合可能である特徴を強調している。

 同社はこの日、Sun ONEの最初の製品となる「Sun ONE Starter Kit」を発表した。4枚のCD-ROMで構成され、「Forte for Java 3.0」のCommunity EditionとEnterprise Editionや「iPlanet Application Server」などを含む。同社 Sun Developer Networks Vice PresidentのDoug Kaewert氏は、「開発者やITアーキテクトは、実証済みの技術とベストプラクティスを提供し、迅速な開発を助ける」としている。

 また、Sun ONEアーキテクチャ、製品、採用製品の今後3年のロードマップについても明らかにした。それによると、今年はサービス統合フェーズで、2002年はプライベートWebサービスフェーズ、自由で動的なWebサービスであるパブリックWebサービスが実現するのは2003年としている。

 その他、XML、SOAPを含むWebサービスの継続的サポート、Java APIを介してのXML対応や、Sun ONEプラットフォームベースの開発者を支援するため、「Sun ONE Consulting Speciality」および「Sun ONE Services Suite」を立ち上げること、検証済みのSun ONEの迅速な実装を「iForce Reference Architecture」で支援することなども明らかにした。

 また、「iPlanet Portal Server:Instant Collaboration Pack」と「Solaris 8 Operating Environment」機能強化およびアップグレードの発表も行った(「サン、BEA、MSがWebサービス関連で新たな動き」参照)。

[関連リンク]
米サン・マイクロシステムズの発表資料
Sun ONE Starter Kit

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