日立、省スペースに加え低騒音が特徴の企業向けPC

2001/12/22

「FLORA 330サイレントモデル」
 日立製作所は12月21日、企業向けデスクトップPC「FLORA 330サイレントモデル」を発表した。省電力、静音(低騒音)が特徴で、CPUにはAMD製のAthlon XPを搭載した。同社のネット直販サイト、および同社の営業・販売代理店を通じて販売する。

 デスクトップ、ノートともにPCの機能は各メーカーでほぼ同じレベルとなり、各社は独自性を出すための改良を進めている。今回、日立は省電力に加え、静音をキーワードとし、ファンの回転数制御機能と「低消費電力版 AMD Athlon XPプロセッサ 1500+」(写真)を搭載することにより実現した。同プロセッサを搭載した製品としては世界で初めての発表となる。

「低消費電力版 AMD Athlon XPプロセッサ 1500+」

 AMD Athlon XPプロセッサ 1500+はAMDが10月に発表したプロセッサ。インテルの「Pentium4」プロセッサ相当の性能といわれている。同プロセッサの低消費電力版は、薄型・小型筐体のデスクトップPC向けに設計されたもので、アプリケーションの負荷に応じて、クロック周波数を300MHz〜1.3GHzまで動的に切り替えることができることが特徴。日立によれば、現在販売されているインテル製CPU「Pentium4」搭載の省スペースタイプPCは、起動時の画面の騒音レベルが35〜40dB(A)、FLORA 330サイレントモデルでは30dB(A)という。また、最も低騒音の他社製品では、同社製品と同等のレベルを実現するものもあるが、アプリケーションの負荷が最大限にかかった状態では、同社製品の方が低騒音を実現するという。

 筐体は薄さ78mm(スタンドは除く)と、同等性能のデスクトップPCの中ではトップクラスの薄さという。

 日立は1997年に液晶デスクトップのPCを製品化し、現在「FROLA」ブランドで高性能タワーモデル、液晶オールインワンモデルなどのラインナップをそろえている。新製品は省スペーススリムモデル「FLORA 330」のサイレントモデルとして投入される。

 OSは、Windows XP、Windows 2000 professionalの2種類から選ぶことができる。その他、主な仕様は以下の表のとおり。

モデル名 FLORA 330 サイレントモデル
CPU 低消費電力版 AMD Athlon XPプロセッサ 1500+(1.3GHz)
2次キャッシュ 256KB
メインメモリ 128MB(標準)/512MB(最大)
表示解像度 1677万色まで表示可能(最大1280×1024ドット)
ネットワーク LAN(100BASE-TX/10BASE-T 自動認識)
外形寸法(W×D×H) 78×320×300mm(スタンド含まず)
質量 約6Kg
サポートOS Windows XP/Windows 2000 ProfessionalのセレクタブルOS

[関連リンク]
日立製作所の発表資料

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