今年のITはセキュリティ、Linux、オンライン個人認証

2002/1/5
Thursday, January 3, 2002, 2:23 PM ET. InternetWeek By Mary Mosquera

 IT市場全体は2002年の中盤頃に底を打つ――米IDCが1月3日に明らかにした予測だ。2001年9月のテロ事件は業界にダメージを与えたが、今後、セキュリティやビジネスの連続稼働を実現するサービスなどの新たな需要を喚起し、再生をもたらすものにもなり得る。「(テロが発生した)9月11日以前は、2001年に景気は底を打つと見られていたが、テロ事件により、世界経済が受けた衝撃と同様の比率の衝撃をIT業界も受けたのだ」とIDC チーフ・リサーチ・オフィサー John Gantz氏は語る。

 同社の発表した2002年動向予測によれば、IT分野の支出は米国では4%から6%へ上昇するという。米国以外でも、西ヨーロッパでは6%から7%へ、アジア・大西洋地区では10%から12%へいずれも増加する見込み。もしIDCの保守的な予測通りになるとすれば、「IT業界の立ち直りは、われわれの予想よりも早く、力強いものとなる可能性が高い」(Gantz氏)。

 2001年9月11日のテロ事件は、企業がビジネスを連続稼働するにはどうしたらよいのかということを再考する機会となった。そしてITセキュリティ関連計画の再立案という新たなニーズも生まれた。IDCではさらに、標準化が進んできたストリーミング・メディア、テロ事件への反応も含めた新たなサービスと市場の需要が、形となって表れるのももうすぐだと見ている。

 その他の2002年の動向としてIDCではWindows、Linux、サーバ市場、オンライン個人認証、モバイル、Webサービスなどについて、それぞれ予測している。Windowsに関しては、2002年に出荷されるWindows XPのライセンス数は7500万となる見込み。だが、XPにはWindows 95がハードウェアの売り上げを牽引したり、初心者ユーザーを引き付けたりといった、強力なインパクトは持たないという。

 2002年は、Linuxにとっては「起点」の年となりそうだ。Gantz氏によれば、「Linuxはいまや名実ともにエンタープライズの選択肢となった」と言う。

 サーバ・ブレード市場は2002年、売り上げの急増は見込めないが、新しいアーキテクチャのサーバ・ブレードがエントリーレベルのサーバ/アプライアンス市場の需要を掘り起こす可能性はあるかもしれない――だが、サーバの新しいアーキテクチャはサーバ・ブレード以外にも登場している。

 もう1つ見逃せないのが個人認証。マイクロソフトがXPユーザにPassportの利用をプッシュしていることもあって、オンラインでの個人認証サービスが現実のものとなるだろう。個人ユーザにとっては、Webへのシングルサイン・オンでのアクセスはいまだに夢のような話だとしても、この技術の現実での利用は進むとGantz氏は見ている。

 モバイルやワイヤレス環境でのインターネットの利用が、ユーザーであれ社員であれ進行することは必死だ。だが、必要なサポートの提供が遅れているために、この1年はこれに関する不足感を拭い切れないだろうという。

 Webサービスのコンセプトは2002年でピークを迎える。市場が製品やサービスの“クリティカル・マス(普及に十分な量)”に達するのはそのずっと後のこととなる。

[英文記事]
New Online Services Expected To Help Revive IT Market

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