HPがデータの可用性を100%保証するストレージサポート

2002/1/18

 日本ヒューレット・パッカードは1月17日、同社のハイエンド・ストレージのユーザーに対し、データのアベイラビリティを100%保証するサポートサービスを発表した。データの保護や可用性への関心が高まる中、「100%保証」は業界初といえる。1月21日より販売を開始する。

伊藤氏 オープン性のほか、製品のトータルラインナップも強調した

 同社が発表した新サービスは「xp プレミア・ストレージ・クリティカル・サポート(xp PSCS)」で、同社のハイエンド・ストレージ製品「hp surestore ディスク・アレイxp」に格納されたデータの可用性を100%保証するというもの。

 xp PSCSは、同社が事前に検証を行い、ストレージシステムの改善などを行った後、運用に入る。ハードウェアおよびソフトウェアのエンジニアと、サポートセンターのエキスパートでチームを組み、障害を未然に防ぐ「プロアクティブ」、障害発生後の「リアクティブ」の2種類のサービスを提供することで、100%のデータの可用性を保証する。プロアクティブ・サービスには、事前検証の他に、同社の「ストレス・フリー・セントラル・センタ」での24時間365日体制の監視などが含まれる。リアクティブ・サービスには、電話での支援、問題の診断・対処などが含まれる。

 もし、100%保証が実現できなかった際は、専任エンジニアが障害発生の原因の特定、プロアクティブ・サポートを提供するほか、次回の更新時に、契約金の5%、もしくは50万円以下のディスカウントサービスを提供する。

 以前からもストレージ分野を重点分野としてきた同社だが、この日、“2004年までにストレージ市場のマーケットシェアでトップを目指す”という具体的な目標を提示した。そのために、昨年秋に組織編成を行い、営業からサポートまでが連携しシナジー効果を生む体制を整えたという。現在、出荷台数ベースでは上位につけているが、金額ベースでは上位ではない。同社 ビジネスカスタマ事業統括本部 マーケティング統括本部 ストレージマーケティング 部長 伊藤重雄氏は「サーバに依存しないオープン性が強み」とし、非HPサーバの顧客もターゲットに、売り込んで行くという。また、異機種混在(ヘテロジニアス)環境でも接続性が保証されるよう自社で検証を行うほか、ブロケードなど他社の検証センターにもハードを提供する。当面はSAN市場の開拓を図るが、将来的にはiSCSI製品も発表する予定という。

(編集局 末岡洋子)

[関連リンク]
HPの発表資料

[関連記事]
ネットワークストレージ市場は不況知らず、成長率50%維持 (@ITNews)
テロ事件で変わったデータセキュリティのルール (@ITNews)
HP、同人数で10倍のストレージ管理を実現する「FSAM」 (@ITNews)
ストレージ管理が自動化される日 (NewsInsight) 
活況が続くストレージ市場 (NewsInsight)
HPがアプリケーション・サーバを無償提供、その狙いは? (@ITNews)

 

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)