[Lotusphere 2002開催]
新ノーツ/ドミノではJ2EE対応、コラボレーション強化へ

2002/1/30

基調講演をするアル・ゾラー氏
 ロータスにとって2002年は、ノーツ/ドミノの新製品発表までのカウントダウンの年になりそうだ。米国フロリダ州で1月28日から開催されている「Lotusphere 2002」において、ノーツ/ドミノの新バージョンの詳細とリリース時期が発表された。

 ノーツ/ドミノの現行バージョンは「R5」で、これまで次期バージョンのことはコードネーム「Rnext」と呼ばれていた。しかし、このLotusphereからは「6」という数字が初めて正式に使われるようになり、「ノーツ6」または「ドミノ6」という表現に置き換わった。ノーツ/ドミノ6は米国で今年の第3四半期、日本版はそれから約1カ月以内にリリースされる予定だ。また近日中にはNotes.net(http://notes.net/)にて、ノーツ/ドミノ6のプレリリース版(英語版のみ)が公開される。

 次期バージョンのノーツ/ドミノ6は、より使いやすくなり、サーバはより堅牢性が高まることになる。今回は早い段階で機能要件を固め、品質を重要視しているため、よい状態で出荷されることが期待できそうだ。また、SametimeやQuickPlaceといった関連製品との連携がより向上する。Sametimeに関しては、現在はユーザー数に応じたライセンス体系になっているが、近日中に別のライセンス体系とその詳細が発表になる予定だ。

 クライアント用製品である「ノーツ6」は、独自の機能をより拡張するのと同時に、他のクライアントアプリケーションの一般的な機能も柔軟に採り入れていく。新機能としては、ビューで選択した複数文書の一覧をリッチテキストに表として貼り付けたり、ビューから直接カレンダの予定を追加したり編集できるようになるなど、細かな追加項目が数多く発表された。またノーツのプログラムはマルチタスクとなり、ファイル添付や複製などの処理中でもユーザーは他の作業を行うことが可能となる。さらに、あらゆるインターフェイスで他製品との統合がより進むことになる。例えば、メールからSametime機能を呼び出してチャットをしたり、ディスカバリーサーバが検索した情報を参照することもできるようになる。ノーツは単なるメーラーではなく、あらゆる情報を集約し、あらゆる機能を統合できるクライアント製品として発展している。

公開されたノーツ6のinboxの画面とcalendarの画面(クリックで拡大)

 ドミノアプリケーション開発統合環境である「ドミノデザイナー6」は、設計要素にレイヤーが追加されたり、JavaScriptやJavaConnectによりJavaとの相性が向上することで、Webアプリケーション構築のための機能拡充が行われる。同時に従来からの式言語にループやリッチテキストの内容をテキストに変換する関数が追加されたり、ロータススクリプトやエージェントでも機能拡張が行われる。また、基幹連携用にDCR(Data Connection Resources)という設計要素が追加される。ドミノデザイナーは、ノーツ、ブラウザ、PDA、携帯など、あらゆる種類のクライアントを想定したアプリケーション構築に非常に強力なツールとなる。さらに今後の方向性として、J2EEを実現するための開発統合環境としての機能をより拡充していくという。

 サーバである「ドミノ6」は、より堅牢性を高め、管理作業を容易にする。例えば、サーバ文書にはFault Recoveryセクションが追加になり、あるタスクが一定時間応答がないようだったら自動的にそのタスクだけ再起動する、という機能が追加される。長期間の連続稼働に十分に耐え得るサーバとなるだろう。ODS(データベース内部形式)は43となり、ビューのロギング機能が追加され、再起動後のビュー構築にかかる時間が短縮される。また、SCT(Single Copy Template)としてデータベース間で設計要素を共有したり、文書のロック、添付ファイルの圧縮率が向上するようにもなる。管理者向けのユーザーデータ保守やサーバ監視ツールも機能拡張が行われ、管理者の負担を減らすことになる。

 また、今後J2EE 1.3をプラットフォームとして採用することを発表し、まずはLotus Web Services Enablement Kitを提供していくことも明らかにした。

ゲストに、クイズ番組の司会で有名なBen Stein氏を迎えた

 基調講演でGeneral Managerのアル・ゾラー(Al Zollar)氏は、「ロータスはIBMのソフトウェア部門の中でも重要な位置を占めており利益率も高い」と述べた。中でも、QuickPlaceの売上は前年比863%で8倍以上となり、モバイルユーザーの90%はDomino Everyplaceサーバを選択し、ラーニングスペースのユーザーは3万人を越えたという。ゾラー氏は、IBMのソフトウェアの戦略として、ロータスがコラボレーション、チボリが管理、DB2がデータベースといったように、顧客の満足を最優先するための連携を強化していくと語った。

 「人間こそがビジネスの動力源である」とゾラー氏は言う。グループウェアの“老舗”であるロータスは、これまでもそうであったように、これからも人間に焦点を当てたコラボレーションを実現させていくことを改めて強調した。

(加山恵美)

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