シスコ、新型エンジン搭載の次世代高性能スイッチを発表

2002/4/10

新しいスーパーバイザエンジンを搭載した「Catalyst 4006 with Supervisor Engine III」

 シスコシステムズは4月9日、中規模の企業向けワイヤリングクローゼット用スイッチ製品の「Catalyst 4000」ファミリに、同社独自のスーパーバイザエンジンを搭載した新型モデル「Catalyst 4006 with Supervisor Engine III」を発表、販売を開始した。

 同製品に搭載している新しいエンジンとは、「Supervisor Engine III」のこと。同エンジンのコアには、スイッチのパフォーマンスを向上させるハードウェアベースのCEF(Cisco Express Forwarding)が搭載されている。

 一般のスイッチ製品で使われているフローベースのキャッシュフォワーディングでは、ネットワークを流れるフローの数がキャッシュ容量を上回るとCPUへの負荷が高まるため、パフォーマンスが低下してしまう。それに対してCEF搭載製品では、CPUなどがあるControl Plane(制御部)のルーティングテーブルが書き換わると、Data Plane処理部のFIBテーブルが更新されるため、CPUへのアクセスへの負荷は高くならず、安定したパフォーマンスを得られる。そのため、LANトラフィックのピーク時でのレスポンス劣化の防止、iDCにおけるサービスレベルの維持、パケットフォワーディングとルーティング制御を切り離したことによる大容量かつ安定したルーティング処理などに力を発揮するという。

 さらに新型モデルは、サービス機能もハードウェア化されているため、セキュリティ、QoS、マルチキャストなどの高度なサービス機能を利用しても、パフォーマンスへの影響はないという。

 そのほか、同モデルはSupervisor IOSによって、同社のCatalyst 6500やCatalyst 3550/2950と同じ統一オペレーションの実現、従来のCatalyst 4000ファミリのシャーシやインターフェイスモジュールをサポートするため、周辺機器のための新たな投資を必要としないなどの特徴を持つ。

バックプレーン 64Gpbs
L2/L3処理性能 48Mpps
L3フォワーディング方式 ハードウェア CEF方式
ルーティングテーブル数 12万
ルーティング制御 BGP4、OSPF、EIGRPなど
同モデルの主な機能

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シスコシステムズ

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