J2EEシステムの設計から運用までをトータルにサポート

2002/4/17

 ボーランドは4月16日、J2EE対応システムを設計から運用まで包括的にサポートするため、ケン・システムコンサルティングおよびスキルインフォメーションズと提携したことを発表した。ケン・システムコンサルティングは、システム構築の上流工程関連のツールを、スキルインフォメーションズはJava生成コードツールを提供しており、これらをボーランドの開発ツール「Borland JBuilder」やアプリケーションサーバ「Borland Enterprise Server」と組み合わせることにより、既存の設計資産をJavaベースに移行できるという。

 ボーランドの今年のフォーカスポイントはALM(Application Lifecycle Management)。システム開発の全工程を製品、およびサービスの両面からサポートしていくという。「企業システムはいま、膨大な既存システム資産の運用と統合、Web化の要求など、さまざまな課題を抱えている」と同社 代表取締役社長 安藤由男氏、「企業が次のステップへ素早く移行できるよう、技術面から支援する」と同社の姿勢を明らかにした。既存技術の統合としてはこれまで、「Borland Enterprise VisiBroker Edition」でCORBAによる統合を実現してきたが、今回の提携により、J2EE向けシステムの設計段階から運用までのトータルでサポートできるという。

 今回の提携で、ケン・システムコンサルティングは「Xupper II」を提供する。同製品は、ビジネスモデルの構築が可能な低価格な分析・設計ツール。累計出荷本数約3300本、販売先800サイトの実績を持つ。上流のXupper IIと下流のJBuliderの連携を担うのがスキルインフォメーションズの「XBuilder 2.0」。Xupperの設計情報をウィザード形式でJavaソースコードに変換する。

 これにより、これまでのXupperユーザーのアプリケーションを短期間でJavaベースに移行できるほか、顧客・販売管理や財務・会計管理などの新規システムの開発も、Javaで短期開発が可能となるという。また、設計から運用まで一貫性を持たせて開発することにより、プログラミングやテスト、保守・運用などを中心に開発作業全体で50%程度の工数を軽減できるメリットもあるとした。

 今回の提携により、ケン・システムコンサルティングがボーランドの製品やプロフェッショナルサービスの提供を行うなど、製品の販売、およびコンサルティングなどのサービスの提供も行っていく。

[関連リンク]
ボーランドの発表資料
ケン・システムコンサルティング
スキルインフォメーションズ

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