[Interview]
コンテンツの集中管理で複雑性を解決するドキュメンタム

2002/8/16

 企業が扱うさまざまな書類の電子化に伴い、ドキュメントやコンテンツの管理・検索・配信などに対するニーズが高まっている。このドキュメント管理、コンテンツ管理に特化して事業を行っているのがドキュメンタムだ。米ドキュメンタム 取締役副社長兼チーフ マーケティング オフィサー デイビット B. マイラム(David B. Milam)氏、および8月1日に同社日本法人の代表取締役社長に就任したばかりの杉本弘康氏に話を伺った。


――コンテンツ管理の市場動向および最近の傾向について教えてください。

Milam氏 企業が管理すべきコンテンツは爆発的に増加している。コンテンツの種類もさまざまで、以前の印刷物、最近のWebに加え、今後は動画などのリッチメディアも増えてくるだろう。例えば、Global2000企業では、自社のWebサイトに平均して40万ものページを持っている。さらにこの数は、毎年2倍ずつ増加しているといわれている。これらをどう管理していくかにフォーカスしたコンテンツ管理は、企業において課題視されつつある。

米ドキュメンタム 取締役副社長兼チーフ マーケティング オフィサー デイビット B. マイラム氏
  また、コンテンツ管理は生産性の問題でもある。それを示すものとして、ナレッジワーカーが就労時間の40%を情報を探す時間にあてている、コンテンツを探し出せなかった場合、70%の割合でコンテンツが(再利用されるのではなく)再作成されている、などの統計結果が出ている。

 現在、コンテンツ管理市場は、年平均成長率36.2%の成長市場だ。例えば、アプリケーションサーバ市場の年平均成長率は23.6%、データベース市場は3.4%とされている。いかに注目されている市場かが分かるだろう。

 エンタープライズコンテンツ管理のトレンドとしては、ドキュメント、Webコンテンツ、リッチメディア、そしてポータルなどへのアウトプットと、管理対象が広範になり、これらをコラボレーションさせていくことに関心が高まっている。

――ドキュメンタム製品の特徴や強みは?

Milam氏 集中管理が可能なバーチャルレポジトリを介して、ドキュメント、Webコンテンツ、デジタル資産、コンポーネントなどが管理できることだ。ドキュメント管理としては、ワークフローやセキュリティ、ライフサイクルなどの管理が可能となり、デジタル資産では、オーディオなどが管理できる。主力製品「documentum 4i」は、これらを包括的かつ堅牢にカバーできる配信ソリューションだ。

 われわれはDocumentum 4iを推進するにあたり、ECM(Enterprise Content Management)というビジョンを提唱している。ECMとは、企業活動のすべてにおいて発生するコンテンツを管理することにより、バリューチェーンをつくり、企業活動をサポートするというものだ。例えば、研究開発部門ではリサーチメモや特許などに関するコンテンツが、生産部門ではパッケージ仕様に関するコンテンツなどが発生する。これらを集中的に管理するため、あらゆる種類のコンテンツに対応している。このほか、テンプレートオーサリング機能、作成ツールとのインテグレーション、そしてJ2EEなど各種標準技術のサポートなどにより、広範でリッチなソリューションを提供できる。

 弊社は、メタグループ、フォレスターリサーチなど欧米の各調査会社から、エンタープライズコンテンツ管理市場でトップと言われている。その理由は、弊社のソリューションが、Webコンテンツやデジタル資産などあらゆるコンテンツを集中管理できるからだといえる。

――“情報共有のソリューション”という観点で、eラーニングやBIのレポーティングツール、EIPなど、他の分野のソリューションと重複する部分もあるが、どのように差別化されるのでしょうか?

Milam氏 コンテンツ管理は、エンタープライズアプリケーションをサポートする1つの機能で、アプリケーションがアクセスするコンテンツのレポジトリやデータベースとして捉えることができるだろう。

 企業の典型的なソフトウェアアーキテクチャを考えると、データベースをベースに、アプリケーションサーバ、コンテンツ生成とコンテンツ配信機能が載り、その上にパーソナライズ機能とコマース機能、そしてエンドユーザーのインターフェイスの順番に重なっていく。ユーザーインターフェイスがポータルとすると、ポータルにコンテンツが存在する必要があり、弊社の製品は、コンテンツのエンジン、情報のソースとなる。弊社は、SAPやBEA、プラムツリーなどポータル機能を提供するベンダと関係を密にしており、われわれは、ポータルの背後にあるコンテンツエンジンだといえるだろう。

日本ドキュメンタム 代表取締役社長 杉本弘康氏 「ドキュメント管理の重要性がやっと日本でも認知されはじめてきた。世界市場でのリーダーシップを日本でも維持していきたい」と抱負を語る

――日本市場での戦略をお聞かせください。

杉本氏 米国ではこの市場のリーダーとして確固たる地位を築いており、まずは日本でもそうなることを目指す。活動としては、これまで通り、パートナー、技術パートナーと共に活動していく。

 現在、日本でも、コンテンツ管理のニーズが高まってきた。例えば、医薬品業界やライフサイエンス業界で、ドキュメントに関する規制が設けられつつあり、これらの業界からは非常に高い関心をいただいている。これまでおろそかになりがちだった、自社のドキュメントを管理するということに注目が集まりつつあり、コンテンツを管理するという点で、これまで考えられなかったような変化があるだろう。

 食品業界を例にとると、ある国からの輸入品に何かが混在していることが判明したとき、自社のどの製品にどのようにいつから利用されているのか、といったことが把握できないということでは、信用を失ってしまう。このように、記録の重要性が認識されはじめており、このような情報を公にして管理することが組織や企業に求められている。

 米国でも、医薬品やライフサイエンス、ハイテク、航空、製造業、金融などの業種で需要が高い。特に、電子政府関連での需要は高まりつつあり、現在、世界規模で収入の15%を占めるに至っている。

 日本では現在、約80社の顧客があり、目標はこの数を倍にすることだ。また、パートナーも短期間で倍増を目指す。

(編集局 鈴木崇、末岡洋子)

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