サン、新ストレージ戦略「Storage ONE」を発表

2002/8/28

左から、製品・サービス事業統括本部ストレージ製品事業部 部長の纐纈昌嗣氏、製品・サービス事業統括本部 ストレージ製品事業部 専任部長 田尻誠之氏

 サン・マイクロシステムズは8月27日、ストレージ戦略「Storage ONE」を発表した。同戦略は、プラットフォームやシステム構築体系に依存しないオープン環境でのストレージ・マネジメント・ソリューション群を提供していこうとする考えだ。「Storage ONE」にのっとった同社のストレージ・ソリューションは、システムの仮想化や自動化などによるデータ・サービス全体での管理が可能で、他ベンダ製品間の互換性を持たせたストレージ製品群(業界標準の技術規格「Bluefin」を採用)となる予定。

 サンがこれまで提唱してきたネットワーク・コンピューティング戦略に「Sun ONE」がある。いったい、「Sun ONE」と「Storage One」はどう違うのだろうか? 両者の差別化について、製品・サービス事業統括本部ストレージ製品事業部 部長の纐纈昌嗣氏はこう説明する。

 「Sun ONEはプログラムレベルのネットワーク・コンピューティング。Storage ONEはデータレベルのネットワーク・コンピューティングだ」。従来から、プラットフォームの非依存性を強調してきた同社にとって、多様なベンダ製品が混在するストレージ環境も、ネットワーク・コンピューティングという名のもと、オープンな状態へ移行させようとしている。

 製品・サービス事業統括本部 ストレージ製品事業部 専任部長 田尻誠之氏は「ストレージは、サーバ中心のシステム構成からデータ中心のシステム構成へ変化している」とし、ヘテロなシステム環境の中でいかにデータを自由に管理できるかが、今後のストレージ・ソリューションの重要な点だと強調した。

 「Storage ONE」発表と同時に、同戦略を実現するためのストレージ管理ソフトウェアの新製品「Sun StorEdge Availability Suite 3.1」、「Sun StorEdge Utilization Suite 4.0」、「Sun StorEdge Performance Suite 4.0」、「Sun StorEdge Enterprise Storage Manager 1.0」の4製品も発表した。

(編集局 谷古宇浩司)

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サン・マイクロシステムズの発表資料

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