[オブジェクト指向2002シンポジウム開催]
UML2.0は開発手法を反映した存在へと進化する

2002/8/31

テクノロジックアートの代表取締役 長瀬嘉秀氏
 「オブジェクト指向2002シンポジウム」(主催:情報処理学会ソフトウェア工学研究会)が8月28日から30日の3日間、日本科学未来館で行われた。Webサービス関連のシステム構築法やアジャイルな開発手法に関連したチュートリアル、組込みシステムのためのオブジェクト指向開発ガイドなど、オブジェクト指向開発を巡る最先端の議論が各トラックで活発に繰り広げられた。

 最終日となる8月30日には、テクノロジックアートの代表取締役 長瀬嘉秀氏による、「ビジネスモデルとMDA」と題されるセッションが行われた。

 UMLは現在、オブジェクト指向開発における標準的なモデル記述言語の地位を獲得したが、実際の開発現場で使用する際の具体的な使用法(開発手法)は含まれておらず、どのように使ったらいいのか、という問題が提起されていた。長瀬氏は「現行のUML1.4単体だけで開発全体を行う事は難しい。結局、UML1.4は開発のある側面を表現するだけにとどまり、例えばドキュメントの管理方法などといった開発作業全体をサポートすることはできないためだ」と指摘する。

 このような問題を解決するためにOMGのワーキンググループで現在活発に議論が行われているのが、MDA(Model Driven Architecture:モデル駆動型アーキテクチャ)だ。簡単に言えば、ビジネスドメインのモデルを構築し、そのモデルでシームレスにコード生成へと移行できるような開発手法である。UMLの拡張セット「UML Profile for EDOC(EDOC:Enterprise Distributed Object Computing、エンタープライズ分散オブジェクトコンピューティング)」や組込みシステム分野で使われている「Excutable UML」が基本的なアイデアとなっている。

 長瀬氏は「現在策定作業中であるUML2.0には、アクティビティ図やコンポーネント図などの強化が行われる予定で、UML1.4では表現できなかったような柔軟なモデリング能力が追加されることになるだろう」と話す。UML2.0は、記述言語の性格とともに、MDAという開発手法を反映した存在へと拡張される予定である。

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