激戦のWebアクセス市場に参入するRSA、自信の理由は

2002/9/11

RSAセキュリティ日本法人の代表取締役社長 山野修氏。「RSA ClearTrustはWebアクセス機能に特化した製品。Webサーバなど、ほかの製品と組み合わせることを前提としている」と説明した

 RSAセキュリティは企業の情報ポータルサイト(EIP)を対象に、Webサイトへのアクセスを、ユーザーごとに制御するWebアクセス市場に参入すると発表した。EIPは大企業を中心に導入が進んでいるが、アクセスを許されていない社員が機密情報にアクセスしてしまうなど、情報保護や危機管理の面からWebアクセスの機能が求められている。RSAは自社の電子認証や暗号技術を組み合わせて、Webアクセスを日本の企業に売り込む考え。日本法人の代表取締役社長 山野修氏は、「Webアクセスの管理だけでなくセキュリティ機能をトータルに組み合わせる。満を持して参入するといってもいい」と述べ、自信を見せた。

 Webアクセスとは、EIPなどで社員の所属部署や職責に応じてアクセスできるサイトを設定するシステムのこと。企業で規定したセキュリティポリシーによってWebアクセスのルールを策定する。RSAがまず売り込むのはEIP向けだが、取引先との間で構築するBtoBポータルや、顧客向けのBtoCポータルなどにも活用させる考え。

 RSAが販売するのは米RSAで開発したWebアクセスソリューション「RSA ClearTrust」の日本語版。今年の第4四半期に発売する。ClearTrustはユーザーの属性をサーバに伝えるエージョントや、認証を担当するオーソライゼーションサーバ、部門や職責によってWebアクセスの権限をコントロールするデータベースなどで構築される。管理用のサーバを別にして、そこから一括管理できる。

米RSAのCEO兼プレジデントのアート・コビエロ氏は、「RSA ClearTrustはRSAのコアの1つになる製品。日本でも間違いなく伸びる」と強気の発言

 ClearTrustは、企業がすでに利用しているWebディレクトリなどの認証機能や、人事データベースと連携させることができる。サン・マイクロシステムズの「Sun ONE」やIBMの「WebSphere」などとも連携可能。Webアクセス管理はサイト単位だけでなく、画像単位やデータ単位でアクセスの許否を設定できる。また、アプリケーションサーバの使用に関してもユーザーごとの権限を設定可能だ。

 Webアクセスソリューションは国内、外資を問わず、複数の企業が参入している市場。RSAは日本では後発となるが、米RSAのCEO兼プレジデント アート・コビエロ(Arthur W. Coviello)氏は、「ClearTrustは米国ですでに数百の顧客がいて、急速に伸びている。他社の製品もあるが、強固なシステムとしてWebアクセスを提供できるのはRSAだけだ」と強調。山野氏も「セキュリティベンダが、セキュリティのノウハウを基にしてWebアクセスを提供する。セキュリティの機能では他社の製品よりも強力だ」と、これまで築いてきたセキュリティ技術を最大限に生かす考えを示した。

 企業のEIP導入やセキュリティ重視の流れを考えると、Webアクセスの市場がこれから伸びるのは間違いない。RSAに問われるのは、セキュリティベンダとして、自信のセキュリティ技術をどう生かすか、他社製品にない特徴をソリューションとしてどのようにまとめ上げるか、ということだろう。

(垣内郁栄)

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RSAセキュリティの発表資料

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