手のひらサイズのVPN、米SonicWALLから

2002/9/11

手のひらに載るファイアウォール/VPNアプライアンス「TELE3 SP」。スペースのないATMやPOS端末でも設置できるようにしたという

 米SonicWALLの日本オフィスは、手のひらサイズの小型ファイアウォール/VPNアプライアンス製品「SonicWALL TELE3 SP」を、9月30日から国内発売を開始すると発表した。ターゲットは金融のATM(現金自動預払機)やコンビニ、小売店のPOS端末など。これらのネットワークの多くは専用線を利用しているが、SonicWALLは今後、VPNでの利用が増えると予想しているためだ。

 SonicWALLは、大規模ネットワークからSOHOでの利用まで幅広くファイアウォール/VPN対応のセキュリティ製品を販売している。今回発表したTELE3 SPの特徴はそのサイズ。SOHO向けの「TELE3」と比較して、さらに小さくした。横幅は16.5cm、奥行きが11.8cm、高さが3.4cmで、手のひらに載る程度の大きさ。SonicWALLではPOS端末での利用のほかに、ビジネスマンが外出先でノートPCと接続してVPNを利用することも想定しているという。価格は16万9000円。

 TELE3 SPのもう1つの特徴はアナログ通信ポートを搭載し、モデム経由でVPNに接続できること。通常はADSLなどのLAN回線を使用し、何らかのトラブルでLAN回線が切断されると、設定しておいたISPに自動でダイヤルアップして、VPNに接続する。LAN回線が復旧するとダイヤルアップからLAN回線に自動的に切り替わるようになっているという。途切れることなくデータのやりとりをする必要のあるATMやPOS端末に対応した機能だ。

 SonicWALL日本オフィスのカントリーダイレクタ 後藤聖治氏はTELE3 SPについて「他社にないとてもユニークな製品だ」と説明。発売後2年で1万台の販売を見込んでいる。

 企業によるVPNの利用は急速に進んでいる。ベンダ各社はVPN機能を備えたアプライアンス製品を多数発売。その中でSonicWALLがATMやPOS端末向けVPNに目をつけたのは、確かにユニークだ。ただし、ターゲットとなるATMやPOS端末の通信回線は依然として専用線が多く、どれだけVPNを支持し、乗り換えるのかは未知数。また、キャリアやベンダが企業のVPNを構築する際にファイアウォールなどのセキュリティ機能をあらかじめ組み込んでおくのは常識だろう。そう考えると、同社は新たな市場を開拓する必要がありそうだ。

(垣内郁栄)

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SonicWALLの発表資料

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