新ブランド「ベリングポイント」の下、ビジネスとSIの統合コンサル提供

2002/10/11

 ベリングポイントは10月10日、都内で社名変更と朝日アーサーアンダーセンとの事業統合を含む事業戦略などに関する会見を行った。

 同社は、親会社である米国KPMGコンサルティングが10月2日にベリングポイント(BearingPoint Inc.)に社名・ブランド名を変更したのに伴って、4日にKPMGコンサルティングからべリングポイントに社名変更している。

 また、これに先立つ6月に米国KPMGコンサルティングは、アンダーセンの日本におけるビジネスコンサルティング部門であった朝日アーサーアンダーセンを買収、8月にKPMGコンサルティング日本法人と事業統合していた。この統合により同社は社員数1000名、売上高200億円の規模となっている。

与那嶺会長は「日本法人がアジア太平洋地区のHQ(本部)であるので、日本企業に日本主導型のコンサルティングが提供できるのではないか」と語る

 米国ベリングポイント上席副社長兼アジア太平洋地区総責任者、ベリングポイント代表取締役会長のポール与那嶺氏は「ベリングポイントという名前はクライアント企業に“方向性を示す”というビジョンを表すが、いまほど日本企業の経営陣が本格的な改善・改革を進めていきたいという意識、危機感を持っていると感じるのは初めて。いまこそ“方向性”が求められている時期だ」と語る。また、KPMGコンサルティングと朝日アーサーアンダーセンの統合に関しては、「ニュートラルな立場で規模的にトップ3に入るキープレーヤーとなることができたこと、朝日アンダーセンコンサルティングの素晴らしいクライアントが加わったこと、社内に優れたリーダーシップのインフラが導入されたこと」をメリットとして挙げた。

 ベリングポイント 代表取締役社長の秋田芳樹氏は、KPMGとアンダーセンの統合に関して「画期的」と評し、日本における統合については「両社は持ち味が異なる。戦略立案や業務改革、コンサルティング用語でいう上流部分が強い朝日アーサーアンダーセンと、ERPやSCMの領域でシステムインテグレーションを行ってきたKPMGコンサルティングは、サービス内容に重複する部分が少なく、1+1=3になる組み合わせ」だと述べた。

 今後の展開については、マネージドサービス、ハイペリオンなどのツールによる経営分析、金融業界のリスクマネジメントなどに意欲を見せるとともに、「グローバル2000のうち、現在弊社クライアント企業は55社だが、これを2年以内に過半数にしていきたい」(秋田社長)との意気込みを語った。

(編集局 鈴木崇)

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べリングポイント
ベリングポイント(11月より)

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