CAのセキュリティ戦略のキーワードは「アクセス管理」と「アイデンティティ管理」

2002/11/8

コンピュータ・アソシエイツ 代表取締役社長 三ツ森隆司氏

 コンピュータ・アソシエイツ(以下CA)は11月7日、エンタープライズ管理ソリューション「eTrust Admin 2.01」を発売すると発表した。企業ネットワーク内のユーザー認証やセキュリティ・ポリシーに従ったユーザーアクセスを総合的に管理・監査する。同社では、対象企業規模を従業員1500人以上としている。価格は100ユーザーパック 75万円から。

 米国においては、HIPPA(患者に関するデータとプライバシーを定めた米国連邦法)やGLBA(金融機関向け顧客情報守秘に関する米国の法律)の制度化、法制化によって、組織内部におけるユーザー管理、アクセス管理へのニーズが急速に高まってきている、と同社では説明する。一方、国内ではどうか。先日報道された防衛庁の情報漏えいの問題や住民基本台帳ネットワークの導入などの情報セキュリティ管理に関する認識も高まっているが、セキュリティ市場のトレンドは、ウイルス対策ソフト、ファイアウォール、IDSなど、外部からの脅威に対処するソリューションで占められており、社会の状況と市場のトレンドにギャップが生じていることを指摘した。eTrust Admin 2.01はこのギャップを埋めるソリューションになると同社では胸を張る。

 eTrustプロダクト・マーケティング ビジネス・マネージャ 末吉聡子氏によると、eTrust Admin 2.01の大きな特長は、「ユーザーアカウントの作成・追加・削除が自動化でき、大規模な組織での管理コストを軽減できる点、Webベースでパスワードの再設定を許可したり、ワークフローに基づく権限の管理が可能な点、他社製のERPや人事システムなどを統合したシステム全体のユーザー管理が容易な点」だと言う。

 エンタープライズレベルの導入を想定するソリューションであることから、レガシーシステムとの統合をスムーズに行うには、パッケージの直接導入では対処できず、個別のカスタマイズが必要になるのは当然である。そのために、ソフトウェア開発キット(SDK)を用意し、サポートしていないシステムやアプリケーションに対しても、eTrust Admin 2.01共通のセキュリティ・アクセス・ポリシーを活用することで、既存システムやアプリケーションに影響を与えずに導入ができる体制を整えている。

 コンピュータ・アソシエイツ 代表取締役社長 三ツ森隆司氏は、同社のビジネスバリューを「ビジネスコンティニュイティ(継続的なビジネス)マネジメントにある」とし、セキュリティ分野でもその位置付けをはっきりさせていくと強調した。

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