Googleと全面対決、オーバーチュアの新サービス

2002/12/5

 オーバーチュアは、検索したキーワードに関連する広告を表示するポータルサイトのキーワード広告サービスを、Yahoo! JAPAN、goo、MSN、infoseek、Lycos Japanで開始すると発表した。同類のキーワード広告は検索サイトのGoogleがYahoo! JAPANなどで開始している。キーワード広告は広告費にそれほど金額が割けない中小企業でも、大手ポータルサイトに広告出稿できる点が受け、注目されている。既存のバナー広告が低迷する中、キーワード広告をめぐる争いが始まった。

米オーバーチュアのジェネラルマネージャー オーバーチュア・インターナショナル ヨハネス・ラーチャー氏

 米オーバーチュアのジェネラルマネージャー オーバーチュア・インターナショナル ヨハネス・ラーチャー(Johannes Larcher)氏は「オーバーチュアは検索サイトになる考えはない。パートナーのポータルサイトと協業して収益を生む企業になる」と述べ、検索サービスを提供するGoogleへの対抗心をあらわにした。

 オーバーチュアのキーワード広告「スポンサードサーチ」はポータルサイトでキーワード検索をした際に、キーワードに関連するテキスト広告がページ内に表示されるサービス。広告主は、広告を出稿する際にどのキーワードで広告を表示させたいかを設定する。他社が同じキーワードを設定している場合は、広告がクリックされるごとに、広告主がオーバーチュアに支払う「入札額」を高く設定した企業の広告が、他社よりも上部に表示される。

 オーバーチュアはカスタマーサポートと合わせて、約20人のエディター・チームを用意。企業から出稿の依頼があった際に、ポータルに表示させる広告のキーワードやタイトル、文面を企業に対して提案する。企業はあらかじめ広告の予算を設定。広告のクリック数が多く、予算を使い切る場合にはオーバーチュアから通知が届くようになっている。

 スポンサードサーチ広告は3つのコースがある。「おまかせコース」は、オーバーチュアのエディター・チームが広告主のWebサイトに合った最大100のキーワードと広告の文面などを提案する。価格は5万円。商品やサービスを多数展開している大企業が対象だ。「おまかせライトコース」は、提案するキーワードが最大20個。専門店のオンラインショッピングサイトなどが対象。価格は3万円。「セルフコース」は、広告主自身がキーワードや広告の文面を設定するサービス。申し込みは無料。どのコースでも、キーワードの入札額×クリック回数で計算される広告代金を、広告主がオーバーチュアに支払う仕組みは同じ。来年2月末まではオープン記念としておまかせコースが2万9800円、おまかせライトコースが1万9800円で利用できる。

オーバーチュア日本法人の代表取締役社長 鈴木茂人氏

 オーバーチュア日本法人の代表取締役社長 鈴木茂人氏は@ITのインタビューに対して、「オーバーチュアは広告主に対して専属スタッフがキーワードを提案するアナログの手法を使うことで、広告の品質を大事にする」と述べ、広告主がキーワードや広告の文面を考えるGoogleの「アドワーズ広告」との違いを説明した。鈴木氏は「アダルトなどオーバーチュアのガイドラインから外れるWebサイトの広告は掲載しない。ポータルサイト、ユーザーに安心して利用してもらえるのが特徴」と強調した。

 また、鈴木氏は、広告の入札額がポータル内で広告が表示される位置を決めることを説明。「Googleのアドワーズ広告はクリック率によって掲載位置が変わり、分かりにくい。スポンサードサーチはシンプルで広告主に対して透明性が高い」とアピールした。

 今回オーバーチュアが提携したポータルの中で、Yahoo! JAPANだけはGoogleのアドワーズ広告も掲載している。Yahoo! JAPANでは、キーワード検索をした際にオーバーチュアのスポンサードサーチ広告と、アドワーズ広告が交互に表示されることになる。鈴木氏は「ヤフーやユーザーにスポンサードサーチ広告とアドワーズ広告を比較してもらえる。広告の品質を高くして、評価してもらいたい」と述べ、広告の品質を武器にGoogleに対抗していく考えを示した。

(垣内郁栄)

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