ヤフーがインクトゥミ買収、Google離れ進むか

2002/12/25

 米ヤフーは、検索エンジン開発の米インクトゥミを買収することで合意したと12月23日(現地時間)発表した。インクトゥミは新規事業の失敗で財政状態が悪化。検索エンジンを採用するポータルも増えなかった。ヤフーはインクトゥミの買収で、検索エンジンや検索キーワード広告を強化して米国で急成長している米Googleを引き離す考えだ。

 ヤフーは発行済み株式を1株当たり1.65ドルで取得し、買収総額は2億3500万ドルになる見通し。2003年第1四半期に買収を完了させる考えだ。

 インクトゥミは新規事業として企業向けのコンテンツ配信事業(CDN)に力を入れてきたが、米企業がIT投資を抑えたことなどで販売が進まなかった。CDN事業は予想以上にコストがかかるうえに収益が見込めず、2002年7月に事実上撤退していた。11月には企業向けの検索ソフトウェア事業を米Verityに売却し、インクトゥミはポータルサイト向けのWeb検索サービスと、検索キーワード広告に絞る方針を決めた。だが、収益の回復が今後も難しく、売却を決めたようだ。これに伴い日本法人のインクトゥミ ジャパンも活動を停止した模様だ。

 ヤフーによるインクトゥミの買収は、オンライン商品の検索サービスや検索広告など、次々とサービスを拡充させているGoogleに対抗する意味合いが強い。ヤフーは自社の検索サービスにGoogleを採用しているが、Googleはヤフーと同様のサービスを自社で行っている。Googleは利用者が増えて、米国でのブランド価値も高まってきていた。そのためヤフーが危機感を持ち始めたことが買収の背景にありそうだ。

 ヤフーがインクトゥミを買収することで、ヤフーのGoogle離れが進むと見られる。ただGoogleがサービスを拡充していない日本では、これまで同様にヤフーとGoogleの協業関係は維持されるようだ。
 
 インクトゥミの元関係者は買収について「財務がかなり悪化していたようだ。Web検索に事業を特化したが、ポータルとの契約が進まなかった。米Verityへの検索ソフトウェア事業の売却後は、米ヤフーなどいくつかのポータルサイトが買収すると予想されていた」と経緯を説明した。

(垣内郁栄)

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