サイベースが提唱する「Information liquidity」とは

2003/1/22

サイベースのマーケティング部 部長 田中克哉氏

 サイベースは今後、企業のIT投資の尺度として重要視されるという「Information liquidity」(情報の流動性)の向上を目指すソリューションを積極的に提供するという2003年の戦略を明らかにした。サイベースのマーケティング部 部長 田中克哉氏はInformation liquidityについて、「情報がきちんと使える状態になっているかが企業を測る指針になる」と述べて、「サイベースはInformation liquidityを向上させるソリューションを提供する」と戦略を説明した。

 サイベースが提唱するInformation liquidityとは「企業内のデータを経済的価値のある情報へ効率的に変える」ことを指す。どれだけお金を持っていても貸し金庫にしまっていては、使いたいときに引き出して使うことはできない。預金をしておけば、ATMから自由に引き出すことができる。情報もATMと同じようにどこでも簡単に引き出すことができないと本当の価値が出ない、というのがInformation liquidityの意味だ。そのためには情報の流動性を高めるシステム統合が重要になるという。

 サイベースはInformation liquidityを向上させるために製品を組み合わせたり、パートナーと協力して6つのソリューションを設定した。「Data Integration」(データ統合)は、Information liquidityの基礎となるソリューション。異機種混在のDBを接続して、それぞれのデータを参照できるようにする。サイベースの「Replication Server」や「Enterprise Portal」を活用する。「Application Integration」(アプリケーション統合)は、「New Era of Networks Adapters」などを使って、分散しているアプリケーションを統合。業務処理における情報の伝達を効率化させて、情報が持つ価値を高める。

 「Develop and Manage」(開発と監視)は「Portal Studio」や「BizTracker」「PowerBuilder」を使って、システム統合の信頼性を高めるソリューション。システム統合のプロセスを分かりやすくして、エラーを減少させる。ほかに「Vertical Process Integration」(業界別プロセス統合)や「Anywhere Integration」、「Model and Process Design」(モデル&プロセス設計)の各ソリューションを設定する。

 田中氏は「サイベースには統合できないシステムはない」と述べて、「Information liquidityは将来、最も重要な分野になる」と指摘した。サイベースは企業のInformation liquidityの指標を評価するツールもWebサイトで配布している。

(垣内郁栄)

[関連リンク]
サイベース
Information liquidity評価ツール(英語)

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