富士通、インテルがLinuxサーバ開発、メインフレーム級目指す

2003/1/25

 富士通とインテルはLinuxを搭載した大規模システム向けのサーバを共同で開発すると1月24日発表した。2005年末までにItaniumプロセッサファミリを搭載し、メインフレームクラスの信頼性を持つLinuxサーバを開発する。富士通はメインフレーム、UNIXサーバ、Windowsサーバに加えて、Linuxサーバを同社のミッションクリティカル分野での4本目の柱にしたい考えだ。

 両社は2004年末までにインテルのXeonプロセッサ DP/MPファミリを搭載したLinuxサーバを開発する予定。2005年末にはインテルのItaniumプロセッサファミリを搭載したLinuxサーバを開発する。128CPUまで対応させる考えで、メインフレームクラスの高信頼性を確保するようにする。Windows OSにも対応させる。富士通は2002年10月にミッションクリティカル分野でLinuxを重視する戦略を発表。今回の協業はその戦略の1つだ。

富士通の代表取締役副社長兼CTO 杉田忠靖氏(右)と米インテルの上席副社長兼エンタープライズ・プラットフォーム事業本部長 マイク・フィスター氏

 富士通の代表取締役副社長兼CTO 杉田忠靖氏は、「e-Japan関連で顧客からオープンソースソフトを活用したシステムへの期待が高まっている」とLinuxサーバ開発の理由を説明した。協業では富士通がメインフレームでつちかってきた高信頼化技術や自律制御技術を生かしてサーバを開発。インテルは富士通に対して、プロセッサの供給とサーバ開発の技術支援を行う。富士通のミドルウェアをLinux環境に移行させるツールも提供する。富士通はLinuxサーバ対応のハード、ソフト開発のため、技術者300人規模の部隊を新設した。

 Linuxサーバビジネス関連の富士通の目標は2006年で1000億円規模。杉田氏は「ミッションクリティカル分野でのLinuxサーバの市場規模は2006年に3000億円規模になると予想している。インテルと協業して世界市場の3分の1を取りたい」と述べた。新Linuxサーバの価格は「メインフレームやUNIXサーバに対して安くないと顧客に受け入れられない」(杉田氏)との認識で、杉田氏は「優位性が分かる価格にする」と述べた。

 富士通はLinuxサーバの投入で、ミッションクリティカル分野のサーバとして、メインフレーム、UNIXサーバ、WindowsサーバとLinuxサーバを持つことになる。杉田氏は「メインフレームの拡張も続ける。ここ10年は4つのシステムが並存していくと考えている」と述べている。米インテルの上席副社長兼エンタープライズ・プラットフォーム事業本部長 マイク・フィスター(Michael J. Fister)氏も「顧客は必要とするソリューションでシステムを選択する」としている。だが、あまりに多くのシステムを抱えることは富士通にとって開発費の負担が大きすぎないか。手を広げることで、それぞれのシステムがパワーダウンしてしまっては本末転倒。“選択と集中”が必要になる時期が近い将来に来るかもしれない。

(垣内郁栄)

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