最大で57%引きになるCAの統合セキュリティツール

2003/2/5

 コンピュータ・アソシエイツはIDS(侵入検知システム)、アクセスコントロール、アンチウイルスなどの機能を統合したオールインワンのセキュリティツール「eTrust Intrusion Detection 2.0」(以下、eID)を2月末に出荷すると発表した。CAは他社のセキュリティ製品を使っている企業に対して、割引料金でeIDを提供する特別キャンペーンを行う予定で、企業が導入しやすいようなメニューを用意する。

 eIDは、特定のURLを設定して、ユーザーが不適切なWebサイトにアクセスしないよう閲覧をコントロールできる。アクセスを禁止するURLのリストはCAのサーバから自動でダウンロードして更新する。ネットワーク管理者がWebサイトのカテゴリを指定して、アクセスをコントロールすることもできる。

 企業からの情報漏えいも防止する。eIDは企業ネットワークのパケットを常時監視。「社外秘」などあらかじめキーワードを指定しておけば、キーワードを含む電子メールが送受信されると、ログに記録される。CAでは「電子メールやWebの利用を監視していることを告知しておけば社内ユーザーのモラル向上になる」とメリットを説明している。Webの閲覧状況や電子メールの添付ファイル、FTP、TELNETの通信内容などもモニタリングが可能。

 IDS機能はパケットを監視するネットワークIDSを採用。不正アクセスや悪質なJava、コンピュータ・ウイルスなどの攻撃を検出して、ネットワーク管理者に通知する。侵入を検知すると同時にファイアウォールなどと連携し、攻撃をブロックできる。

CAのeTrust ブランドユニット オーナー 宮下毅氏

 eIDは複数のセッションごとにエディションを用意。WorkgroupEditionは125、500、1000、5000のセッションがあり、最小構成の125セッションの製品で39万円となっている。ほかにセッション数が無制限のEnterpriseEditionを用意する。それぞれWindows 2000環境で動作する。

 CAでは、eIDがオールインワンという点を大いにアピールしていく。そのためIDS機能だけなど他社のポイントソリューション製品を持っている企業に対して、eIDを最大で57%割り引くキャンペーンを実施する。さらに企業がeIDの導入に失敗しないように、導入前にネットワークトラフィックやハードウェアの選定ができるトライアル・キャンペーンも行う。

 CAのeTrust ブランドユニット オーナー 宮下毅氏は「eIDを導入することで、既存のセキュリティ機器を使いながら包括的な情報漏えい対策を実現できる」と説明。「キャンペーンを実施することで導入への敷居を低くする」と狙いを述べた。CAではeIDで年間200サイトの導入を目指すとしている。

(垣内郁栄)

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