ベリタス新社長が「Linux参入で日本市場に根付きたい」

2003/3/6

ベリタスソフトウェアの代表取締役社長 木村裕之氏。サン・マイクロシステムズでは常務取締役 インダストリー営業担当を務めた

 1月末にベリタスソフトウェアの代表取締役社長に就任した木村裕之氏は、同社のストレージ管理製品をLinuxにも対応させる考えを3月5日示した。木村氏は「すべてのプラットフォームに対応製品を投入する」としていて、「日本市場に根付いた企業になることを目指す」と述べた。

 ベリタスのストレージ管理製品は現在、SolarisとWindows向けが中心。しかし、「Linuxは企業の広告塔的な利用から、ビジネスの実態として使われ始めている」(木村氏)との認識から、プラットフォームを広げることを決めた。まず同社は、Linux対応版のストレージ管理製品を3月中旬に発表する予定。さらにストレージ管理製品のAIX対応版を今年第2四半期(4-6月)に発表する。HP-UXへの対応も予定している。すべてのプラットフォーム対応製品で同じ操作性を提供するという。木村氏は「エンタープライズでLinuxを使うことに不安を覚える企業もある。だが、ベリタス製品を使うことでデータの安全性を確保できる」と述べた。

 ベリタスは製品の日本語版も強化する考え。営業やサポート体制を見直して、パートナー企業やユーザー企業からのフィードバックを生かせるようにする。分野別にパートナー企業とソリューションを共同開発するなど、協業体制も強化して、市場での拡大を目指す。1次販売代理店だけでなく、2次販売代理店への人的、技術的支援を強化することで、ユーザー企業への支援を向上させる考えだ。

 木村氏は日本のストレージ管理製品市場について、「日本でのデータ・マネジメントの利用はまだまだ低い」との認識。「ベリタスには市場を拡大するチャンスがある」と述べ、成長が可能との認識を示した。また、木村氏は「ベリタスはマルチベンダ、マルチプラットフォーム対応でIT業界で最も中立的」として、「日本でのベリタスの位置付けを確固たるものにしたい」と豊富を述べた。木村氏は、サン・マイクロシステムズ出身。前職時代は、マイクロソフトなどとプラットフォームの違いで競合することが多かっただけに、「今のベリタスはとてもいい位置付けにある」と語った。

(垣内郁栄)

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