アリバが明かす「購買改革の秘策」

2003/3/19

 「企業の支出をどのように管理していくかがデフレの環境下、注目されている」。日本アリバのセールスディレクタ 笹俊文氏は、日本アリバと日本ヒューレット・パッカード、ディーコープが共催したイベント、「勝ち残りを狙う企業の購買改革の秘策」でこう述べて、企業における購買管理の重要性を強調した。

日本アリバのセールスディレクタ 笹俊文氏。アリバの国内導入決定数は30社を超えたという

 笹氏は企業購買の問題点として、各事業所や各部署が個別に取引先と個別契約している点を挙げた。取引先の選択が現場主導になっていることから、「購買のプロセスとシステムがバラバラで実態の把握が困難」として、アリバが提供するソリューション、「Spend Management」をアピールした。

 Spend Managementで第1に行うことは企業の総支出の把握。すべての支出を一元管理して、企業全体としてどのような購買に、どのような支出があるかという「購買実態の正確な把握」が必要という。Spend Managementは「買う必要のあるものだけを買わせる仕組み」(笹氏)で、企業全体の購買ボリュームを背景に、取引先に対して有利な条件で選別、購買ができるようにするという。

 同じイベントで講演したディーコープのソリューション事業部 取締役 事業部長 川原洋氏によると、Spend Managementを使って支出を減らすには、業務改革によって企業全体の調達プロセスを見直すことが必要。プロセスを見直すことで、コスト削減とともに調達時間も短縮するという。海外企業の事例では、調達について、企画の作成から調達要件の準備、サプライヤの選定、交渉まで、12週間かかっていたが、調達プロセスの導入と電子化で5週間に短縮できたという。

 電子調達を企業の支出を抑える“魔法の杖”のようにとらえる向きもあるが、川原氏は「業務改革や積極的なコスト管理戦略の実践が必須」と訴えた。

(垣内郁栄)

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