流通・小売のベストパートナーに、リテック

2003/3/20

 世界38カ国で流通・小売業向けに最適化ソリューションを提供する米リテックが、アジア太平洋重視の戦略と、日本における事業強化に関する会見を行った。

 リテックは1986年にオーストラリアで設立され、1994年に米ミネアポリスに本社を移転、現在は北米をベースに事業展開しており、アジア太平洋地域では日本以外にメルボルン、香港、シンガポール、ソウルにオフィスがある。この17年間で世界180社のカスタマ・ベースがあるという。

 同社が提供するプロダクトはリテール業向けに特化したソフトウェアで、CRM、マーチャンダイジング・オペレーション・マネジメント、SCM、計画系などに関する30数個のモジュールからなる。多くのモジュールはJavaベースで開発され、単体もしくは組み合わせて導入することが可能だという。

 同社製品で中核となる「RMS」(Retek Merchandising System)は商品マスター管理、発注、検品、販売促進、在庫管理などの機能を持つ商品管理システムで、これと計画・実行系システムや分析系システムなどを組み合わせることで、最適在庫管理、最適商品計画、最適価格政策、収益最大化といったソリューションが実現できるという。また、レガシーシステムや他ベンダの会計・人事などのERPシステムと連携する機能も備える。

 リテックは今後、成長性の面で非常に有望なアジアを重視し、アジア・日本向けにアプリケーションを強化するとともに、日本法人を介して大きな投資を行っていく予定。目標としては、日本およびアジア太平洋地域において伸び率5〜8%、長期的に164〜180社の企業にサービスを提供できるようにすることを挙げている。

リテックジャパンの代表取締役社長 武蔵州一氏

 日本における活動としては、日本法人の「リテックジャパン」を2002年6月に登記。それ以前よりジャパン・オフィスとして活動しており、現在ファーストリテーリング(ユニクロ)を最初の顧客として獲得しているという。

 リテックジャパンの代表取締役社長 武蔵州一氏は、「リテックの特徴は、リテールに特化していること。日本と米国では小売や流通のあり方が違うとよくいわれるが、コンサルティング営業の形で顧客とダイレクトにつながり、日本の顧客のニーズを吸い上げ、製品に反映させることで対応できると考えている。流通・小売業のベストパートナーとして活動していきたい」と意欲を語った。

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リテック

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