もう仕事中にゲームはできません、ウェブセンス

2003/4/4

ウェブセンス・ジャパンの代表取締役 楠浩一氏

 「従業員が業務中にオンライン・ゲーム・サイトにアクセスしている」と回答した企業のIT管理者が全調査対象数の半数以上に上った――。米ウェブセンスは3月26日、このような驚くべき調査結果を発表した。同調査によると、人事管理者の55%は、従業員がオフィスでゲーム・アプリケーションを使用する事態に対し「憂慮すべきである」と回答しているという。
 
 同社マーケティング担当副社長のアンドリュー・メイヤー(Andrew Meyer)氏は「このような従業員の大半は、セキュリティの問題や職場でのコンピュータ・ゲーム使用に伴うヘルプ・デスク要員の時間を無駄にしていることに気がついていない」とコメントしている。なお、同社が行ったほかの調査データによると、コンピュータ・ゲーム・アプリケーションは世界に1400種類も存在し、インターネットには1000万件以上のゲーム関連Webページがあるという。

 従業員による企業のコンピューティング・リソース不正利用の現状については、同社以外にもさまざま調査会社が報告書を発表している。例えば、IDCは「ネットサーフィンの40%が業務関連以外のものである」と発表し、SexTrackerは「オンライン・ポルノのダウンロードの70%が、午前9時から午後5時の間に行われている」というし、Forrester Reseachは「オンライン・ショッピングの60%が業務時間内に行われている」と報告、harris Interactiveは「従業員は、業務時間中に週平均8時間の業務とは無関係なWebサーフィンを行っている」としている。極め付きは、米労働省とウェブセンスとの共同調査で、「2002年、従業員の生産性の低下によるアメリカ企業全体の損失は850億ドルに上る」というものだ。

 このような“業務コンピューティング・リソースの不正利用”を規制し、従業員のインターネット利用を徹底的に管理することを目指すソリューションにウェブセンスの「Websense Enterprise」がある。2003年4月末には、新機能を搭載した最新バージョン「Websense Enterprise v5」が登場、同ソリューションを活用すれば、社内にはびこる怠慢社員を駆逐し、あるいは社内規定で決められた就業時間内には無駄な作業を一切しない優良従業員に更正させる機会を見つけることで、失われた年間何万ドルにも及ぶ生産性を取り戻すことが可能になるかもしれない。

 従来、Webフィルタリング・ソリューションといえば、社内サーバ・レベルの管理が中心だったが、「Websense Enterprise v5」は、インスタント・メッセージング(IM)、ストリーミング・メディアなどネットワークベースのプロトコルへの従業員アクセスを管理することが可能である。プロトコルの種類は、自動的にデータベースからダウンロードされ、更新される。

 また、個々のデスクトップで動作するアプリケーションをカテゴリ、ユーザー、グループ別に制限することが可能な機能も拡張モジュールとして、2003年末には提供する予定。ハッキング・ツール、メディア・プレイヤー、P2Pをはじめとする40以上のアプリケーション・カテゴリ内で、それぞれのデスクトップの機能管理を厳密に行うことができる。

 ウェブセンス・ジャパンの代表取締役 楠浩一氏は「今後、世界市場に占める日本市場の売り上げを15%まで高めていきたい」と意気込んでいる。

(編集局 谷古宇浩司)

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