「唯一の選択肢」、電子購買コンソシアムが解散、新組織に

2003/4/10

 電子カタログの標準化仕様などを行ってきた電子購買コンソシアムは、4月8日の総会で解散することを決定し、新たに設立される民間非営利団体(NPO)の「東アジア電子商取引協会」(EA-ECA)に、標準仕様や調査資料などの資産を移行、活動を統合することを発表した。コンソシアムに参加する59企業の大半は、EA-ECAに参加するとみられている。

電子購買コンソシアムの運営企画委員長 伊藤昇氏

 日本アリバのサプライヤ・ビジネス・ソリューション ディレクターで、電子購買コンソシアムの運営企画委員長 伊藤昇氏は、「電子購買の標準仕様の普及を推進するためには、間接材に限らず電子商取引全体を見渡す標準化を検討することが重要。さらに民間だけでなく官公庁での採用や規格の統一化、国際標準と連携できる組織運営が必要になってきた」とコンソシアムの解散と、EA-ECAへの活動統合の理由を説明した。

 韓国の電子商取引の政府組織「KCALS/EC」からコンソシアムに対して、共同プロジェクトの提案があり、「積極的な対応をするためには現状のコンソシアム体制では活動に無理がある」と判断。グローバルな活動を視野に入れたEA-ECAが設立されることで、統合を決断したという。伊藤氏は、「コンソシアムは発展的に解散する。活動と精神を継承していただく」と述べた。

 伊藤氏によると、EA-ECAへの活動統合を検討し始めたのは、2003年に入ってから。EA-ECAの目的や目標、活動計画がコンソシアムの考えを継承している部分が多く、会員企業も一部重複する。

 EA-ECAはNTTコミュニケーションズなどが設立。4月下旬にも正式に設立される予定。EA-ECAは、日本をはじめ韓国や中国など東アジアの電子商取引基盤の整備が目的。韓国や中国の企業にも参加を呼びかけて、共同プロジェクトを展開する予定となっている。経済産業省や総務省の担当者がアドバイザーとして参加する。設立時には国内で100社以上が参加するとみられている。

 EA-ECAはまた、NTTコミュニケーションズのパブリックUDDIビジネスディレクトリを使って、東アジアでのグローバルな電子商取引を可能にする「東アジアECポータル」を開設する予定。業界別のUDDIディレクトリや東アジア以外のUDDIディレクトリとも接続して、電子商取引の社会インフラとして育てる考えだ。

 アスクル 執行役員で電子購買コンソシアムのサプライヤコンソシアム代表 小河原茂氏は、コンソシアムの解散とEA-ECAへの統合について、「唯一の選択だったと思う」と述べた。マーケットプレースなど電子商取引が、盛り上がらないと指摘される中、コンソシアムの活動は国際連携を強調するEA-ECAに引き継がれる。これが刺激となって電子商取引が盛り返すだろうか。

(垣内郁栄)

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