.NETとJ2EEの共存時代へ、ボーランド

2003/4/26

ボーランド マーケティング本部 営業部 部長の藤井等氏

 米ボーランドは4月24日、マイクロソフト .NET Framework向けに要件定義、設計、開発、テスト、運用、変更管理をサポートする「アプリケーション・ライフサイクル・マネジメント(ALM)」ソリューションを提供すると発表した。同ソリューションを市場に投入することで、.NETを利用したアプリケーション開発の全ライフサイクルを統合的にサポートすることが可能になる。
 
 .NET対応新製品の第1弾は「Borland C# Builder for the Microsoft .NET Framework(以下C# Builder)」で、アメリカ、日本ともに2003年夏頃のリリースを計画している。同社日本法人マーケティング本部 営業部 部長の藤井等氏は「J2EEはWebアプリケーションの世界でいまだに50%以上のシェアを持つ強力なプラットフォームだが、.NETの台頭もめざましい。今後のWebシステムは、J2EEに限らず、さまざまなプラットフォームの共存で構築されるようになる」とコメントした。

 同社が推進するALMの戦略は、開発の全工程をカバーするツールを開発者に提供していくもの。要件定義、設計、開発、テスト、運用、変更管理という開発の各要素が相互に関連し合い、迅速で、(変更に伴う)リスクを低減させることが可能なアプリケーション開発の新しいアプローチ体系を指す。しかし「ボーランドが開発者を囲い込むとは考えてほしくない。開発者はさまざまなツールを選択する自由が常にあり、ボーランドはその自由を支援する働きをするのみである」(藤井氏)というのが、「アプリケーション開発におけるスイス(永世中立国)」を目指すという同社の主張だ。実際、「C# Builderは、.NET、J2EE、CORBA間のダイレクトな相互運用を可能にし、レガシーシステムの統合や簡素化、コスト削減を目指す開発環境となっている」(藤井氏)という。

 .NET Framework向け製品の今後のラインアップは、すでに.NET対応を完了している「Borland Together Control Center」のほか、テストツールとして「Borland Optimizeit Profiler for the Microsoft .NET Framework」、運用ツールである「Borland InterBase」などが順次控えている。

 ボーランドが.NET Framework対応の開発ツールを発表することはマイクロソフトに対する“敵対行為”となるのか、とする議論がある。一部のメディアでは今回の発表をボーランドのマイクロソフトに対する「挑戦」と捉えていたが、Webアプリケーション開発の現場でJ2EEの後塵(こうじん)を拝(はい)してきたマイクロソフトにとって、ボーランド製品の.NET対応は、援軍的な役割を果たすことはあっても、マイナス効果はほとんどないと考えるのが妥当ではないだろうか。

(編集局 谷古宇浩司)

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