FOMAでSSLクライアント認証実現

2003/6/21

NTTドコモ エマージングビジネス部 担当部長 中村典生氏

 NTTドコモグループ8社は6月20日、FOMAによるクライアント認証サービス「FirstPass」を発表した。同サービスは、SSLクライアント認証をFOMA対応端末の新モデルから実現するもの。NTTドコモ エマージングビジネス部 担当部長 中村典生氏は「従来のパスワード認証と比較して、第3者によるなりすましのリスクが軽減し、安全性が向上したモバイル認証サービス」であると説明する。「FirstPass」の登場により、例えばFOMA契約者は、FOMA端末で社内LANにアクセスしたり、電子商取引を従来よりは安全に行うことが可能となる。

 「FirstPass」に対応したサービスを利用するには、NTTドコモが発行するユーザー証明書をダウンロードしなければならない。FOMA契約者は、契約時に個人情報を提示しているため、ユーザー証明書のダウンロード時には、再度、個人情報を入力する必要はない。そして、あるサービスにアクセスすると、まずは対応端末にサーバ証明書が送信され、その後、サービス提供者にユーザー証明書を送信するという手順になる。ユーザー証明書は、電話番号などの登録情報が書き込まれたUIM(User Identity Module)であるFOMAカード(緑色)に格納される。なお、端末にユーザー証明書を読み込む機能がない場合は、「FirstPass」対応サービスそのものが受けられない。対応機種は、現段階では「F2102V」「N2102V」の2機種のみで、未発売である。そもそも、「FirstPass」対応サービスがいつ開始されるかについても未定。なお、今後発売するFOMA端末の新製品はすべてSSLクライアント認証に対応する予定。

(編集局 谷古宇浩司)

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