「6年〜8年はアップデート不要なスイッチ」、ファウンドリー

2003/7/9

 ギガビット・イーサネットが、MAN(Metropolitan Area Network)やxSP事業者の注目を集めている。SDH/SONET網の代替技術として利用できるためだ。そのギガビット・イーサネットの構築には、高性能な10ギガビット・イーサネットスイッチが不可欠。ファウンドリーネットワークスは、1998年から10ギガビット・イーサネットスイッチを開発してきた老舗ベンダ。@ITの取材に対し、同社のバイス・プレジデント兼サービスプロバイダー事業部長 チャンドラ・コパラプ(Chandra Kopparapu)氏は、「ファウンドリーの10ギガビット・イーサネットスイッチは業界随一だ」と胸を張った。

ファウンドリーネットワークス バイス・プレジデント兼サービスプロバイダー事業部長 チャンドラ・コパラプ氏と「NetIron 40G」

 ファウンドリーが6月末に発表したレイヤ2/3対応の10ギガビットスイッチ「NetIron 40G」は、業界で初めて40ギガビットに対応するモジュールを装備している。コパラプ氏は、「パフォーマンスでは他社の2倍、10GbEポート当たりの価格では業界随一の低価格帯で提供することに成功した」と製品の特徴を説明した。

 コパラプ氏によると、NetIron 40Gのポイントは、ASIC(Application Specific integrated circuit:特定用途向けIC)技術。ファウンドリーはASICを1から開発することで、ハイパフォーマンス・低コストを実現し、高密度の設計を可能にしたという。

 ファウンドリーがNetIron 40Gで採用したASICの特徴は、MAN事業者やxSPがトラフィックを常時監視する際に有効な「sFLOW」(RFC3176)を採用していること。sFLOWとは、スイッチとルータを含むネットワークトラフィックで、パケットをモニタリングするためのメカニズム。sFLOWを利用することで、xSPはネットワークのパフォーマンスに悪影響を与える個所を正確に検知できる。

 またファウンドリーはNetworld+Interop 2003 Tokyoで、レイヤ4-7スイッチ「ServerIron」を使い、Dos攻撃を検知するデモンストレーションを行った。ServerIronは、レイヤ2からレイヤ7までをオールインワンで管理し、負荷分散機能を低価格で提供する「インターネットWebスイッチ」。

 コパラプ氏によると、ServerIronのターゲットは、アプリケーションのスケーラビリティを求めるユーザーや、サーバ停止で致命的な損害をこうむるような顧客。NTTドコモやアメリカ・オンライン(AOL)がファウンドリー製品を導入していることを紹介し、「低価格で、多機能の機器を求めるxSPでは、効率のいい運用・管理ソリューションを提供する」と運用管理面の特徴も説明した。

 コパラプ氏は、「ファウンドリーは6年〜8年先を見越して製品作りをしている唯一のスイッチベンダ。分かりやすく説明するなら、ライバルベンダの製品は、半年ごとのシャーシのアップデートが必要となるが、ファウンドリー製品は、少なくとも6年〜8年の間はアップグレードは不要である」と、他社製品に対する優位性を強調した。

(編集局 富嶋典子)

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