新ASTERIAは「1000万円のEAI案件もカバー」

2003/8/12

インフォテリアの代表取締役社長 平野洋一郎氏。「パートナー、宣伝、利用分野拡大の“パセリ”が販売戦略」と語った

 インフォテリアは、EAIツールの新バージョン「ASTERIA 3」を10月1日に出荷すると発表した。インフォテリアの代表取締役社長 平野洋一郎氏はASTERIA 3について「脱プログラミング、脱属人化、脱XML依存の3つの“脱”を進める」として、「前バージョンの2倍以上の売り上げを目指す」と述べた。

 インフォテリアはASTERIA 3で、肥大化、属人化によってシステムがレガシーとなることを防ぐ新コンセプト「システム・ライフサイクル・マネジメント」(SLiM)を提言。SLiMを実現する機能として、異なるシステムを接続する際のインターフェイスの可視化機能を前バージョンから強化した。ASTERIAではシステムがどう接続され、トランザクションがどのように処理されているかというビジネス・ロジックをGUIで組み立て、確認することができる。データベースへの格納やレポートの出力などシステムの必要な機能はサービスコンポーネントとしてアイコンで表現。システム統合を行う際は、このアイコンを組み合わせる仕組みになっている。ASTERIA 3では前バージョンからGUIを改良。画面レイアウトの柔軟性を向上させて、より直感的にシステムを構築できるようにした。

 また、ASTERIA 3ではシステム構成だけでなく、ビジネス・プロセス自体を可視化できるようBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)機能を追加した。前バージョンまでは、システムを構築する際、プロセスごとにフローと呼ばれる画面を作成し、システムを統合した。しかし、プロセスと別のプロセスを接続し、ビジネス・プロセス全体を見るにはデータベースを経由させるなど別の処理が必要だった。ASTERIA 3ではフローをシナリオと呼ばれる上位の概念にまとめることで、ビジネス・プロセス全体の統合管理を可能にした。

 インフォテリアはASTERIA 3に、アプリケーション開発プラットフォームとしての機能も追加した。大規模プロジェクト向けにリポジトリベースの開発を可能にし、複数チームでの同時開発をサポート。複数の開発メンバー間で開発資源の共有や統合管理もできるようにした。SDKを新たに提供。ユーザー企業やパートナー企業はサービスコンポーネントや関数コンポーネントを開発できる。SDKを使うことで、ASTERIA 3をフレームワークとして利用し、Javaベースの独自コンポーネントを開発可能。インフォテリアでは「永続したトランザクションを設計できる」と説明した。

ASTERIA 3のGUI画面。アイコンを配置してシステムを統合する(クリックすると大きくなります)

 ASTERIA 3は2つのラインアップが用意される。全機能を利用でき、ミッションクリティカルなBtoBの大規模システム向けの「Enterprise Edition」と、Excelワークシート処理機能やNotes接続機能をオプションとして機能から外した「Standard Edition」の2つ。BPM機能、チーム開発機能はEnterprise Editionのみで提供される。また、クライアントの「ASTERIA Designer 3」をサーバ製品から分離し、別売にした。システム・インテグレータなどアプリケーション開発ツールとしてASTERIA 3を利用する場合は、ASTERIA Designer 3を購入する必要がなく、初期コストを抑えることができる。

 Enterprise Editionは1CPU当たり800万円、Standard Editionは1CPUで320万円、Designer 3が1ユーザー当たり80万円となっている。サーバ製品を2つに分け、クライアントを分離したことで、サーバ製品のランタイムだけを納品することなどで「総額1000万円クラスの案件もカバーできるようになった」(インフォテリア)としている。ASTERIAの既存のメンテナンス契約企業は、無償で提供される。

 平野氏はASTERIA 3の販売戦略として、パートナー企業で500人のASTERIAエンジニアを育てることや、9月のイベント「INFOTERIA DAY 2003」の開催を発表。企業財務情報を扱うXML標準フォーマットのXBRLや、化学産業向けのXML標準であるCIDX、旅行業界向けのTravel XMLなどのサポートを強化する方針を明らかにした。

(垣内郁栄)

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インフォテリアの発表資料

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