マクデータの「Eclipse」はマルチなSANスイッチ

2003/10/21

 マクデータはマルチ・プロトコル対応のSANスイッチ「McDATA Eclipse 1620」を発表した。マクデータが9月に買収した米ニイシャンの製品をベースに開発した製品。ニイシャン出身でマクデータでシニア・マーケティング・マネージャを務めるトム・クラーク(Tom Clark)氏は、マクデータとニイシャンの製品がマーケットを相互補完するとして「両社はよい結婚をした」と述べた。

米マクデータのシニア・マーケティング・マネージャ トム・クラーク氏

 Eclipse 1620はIP、ファイバチャネル、iSCSI、iFCPなど複数のプロトコルを採用。SANのストレージをIPネットワークと接続できる。複数のプロトコルをサポートしたことで、企業の各支店のストレージをIP MAN/WANを通じて接続し、ミラーリングをさせることが可能。長距離間でのディザスタ・リカバリに利用できる。ファイバチャネルを使ったSANでは距離の制限があり、100キロ超のストレージ・ネットワークは難しいといわれている。しかし、IPネットワークを使うことで、「何千キロ、何万キロも離れたストレージのバックアップがコストをかけずに可能になる」(クラーク氏)という。EMCや日立データシステムズなど各社のレプリケーションツールを使うこともできる。

 また、Eclipse 1620を使えば企業の支店などに設置されたサーバからiSCSIを使ってファイバチャネルのSANに接続することができる。データセンタなどのSANを各支店まで拡張するのと比較して、IPネットワーク上でiSCSIを使った方が低コスト。既存のSANを設計変更する必要がないのもメリットだ。iFCPとファイバチャネルの接続にも対応する。従来の方法でサーバをSANに接続するコストと比較して、iSCSIを使った際のコストは、15サーバの接続で1サーバ当たり25%のコスト削減、35サーバの接続では70%のコスト削減になるという。

 Eclipse 1620の「SANルーティング」機能を使うことで、独立して運営されているSANを統合することもできる。独立したSANはそれぞれに運営コストがかかり、無駄が発生する。SANを接続することでマルチベンダ環境でも統合管理が可能になる。ファイバチャネルで単にSANを接続するだけだと、1つのSANで起きた障害がほかのSANに波及する危険がある。だが、Eclipse 1620を使って統合すれば、障害時にもほかのSANに影響を与えることがないという。

 Eclipse 1620は中小規模企業や大企業の各支店向けのSANスイッチ。2つのファイバチャネルポートと2つのギガビット・イーサネットポートを持つ。マクデータではほかにニーシャン製品をベースにしたSANスイッチとして、総ポート数を8ポートに増やした「McDATA IPS 3300」、16ポートに増やした「McDATA IPS 4300」も発表した。マクデータではストレージ・ネットワーク向けに大規模データセンタなどで利用するダイレクタ「Intrepid」や中規模向けのスイッチ「Sphereon」を販売している。中小規模ストレージ向けのEclipse、IPSがラインアップに加わることで、幅広い顧客のニーズを満たすことができるとみている。

(垣内郁栄)

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マクデータ(英語)

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