EMCがレガート、ドキュメンタム買収で目指す世界は

2003/10/29

 米EMCの社長兼最高経営責任者 ジョー・トゥッチ(Joseph M. Tucci)氏は、同社のストレージ管理ツール「ControlCenter」の機能を拡張し、今後半年以内に他社の主要ストレージを統合的に管理できるようにする考えを示した。EMCは買収した米レガートシステムズのバックアップ/リカバリツールもControlCenterに組み込む考えで、EMCが提唱する「情報ライフサイクル管理」の実現を目指す。

右から米EMC アジア・パシフィック地域 最高責任者 スティーブン・D・フィッツ氏、同社 社長兼最高経営責任者 ジョー・トゥッチ氏、EMCジャパン 代表取締役社長 中山隆志氏

 ControlCenterはストレージ管理やプロビジョニング、ホスト管理などさまざまな機能を持つ統合管理ツール。すでに主要ストレージベンダの製品はサポートしているが、今後半年をかけてさらに対応製品を追加する。

 ControlCenterの機能追加で目指すのは、同社が今年8月に発表した情報ライフサイクル管理の実現。情報ライフサイクル管理は、企業情報システムが扱うデータの創造、保護、活用、移行、アーカイブ、破棄まで、すべての局面で低コストを追求する概念。企業内の各種データについて、「コストを抑えつつ、アプリケーションとサービスレベルを適切に組み合わせる」(トゥッチ氏)という考えで、具体的には保存するデータの種類によって利用するストレージやアプリケーションを使い分けることを指す。

 一度保存すれば再度編集することがないデータは、シリアルATAハードディスクを利用した低コストのストレージを利用、企業内で日常的に更新するデータには同社のミッドレンジストレージを使う。また、高速アクセスが必要なデータにはハイエンドストレージを使うなど、データの種類によってストレージを使い分ける。トゥッチ氏によると、シリアルATAハードディスクを使ったストレージを基準にすると、ミッドレンジストレージはその2倍のコストがかかり、ハイエンドストレージでは4倍のコストになるという。データの種類によって保存するストレージを使い分けることで、TCOを抑えながら、高いパフォーマンスを実現できるという。

 データのライフサイクル管理では、映像やオーディオ、PDFなど非定型データの扱いもポイントなる。トゥッチ氏によると、企業がストレージに保存しているデータの半分は、このような構造化されていないデータで、管理にコストがかかっている。EMCが買収を発表したドキュメンタムはこの非構造化データの扱いを得意にしていた。EMCはドキュメンタムの技術を使って、非構造化データのチェックイン/チェックアウトの記録保持を実現するという。

 また、トゥッチ氏は買収したレガートの製品について、ControlCenterに組み込むと同時に、レガートブランドの既存製品を今後も販売する考えを示した。EMC内に新たにレガート製品を販売する部署を設立するという。

(編集局 垣内郁栄)

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