i2中根氏がSCMによる自動車産業の変革を語る

2003/11/6

 米i2テクノロジーズのCOO 中根滋氏は、同社が担当する自動車産業の現状について、「戦略的なグローバル化が欠かせなくなってきた」と語り、「サプライチェーン・マネジメントの戦略がさらに必要になるだろう」との認識を示した。

米i2テクノロジーズのCOO 中根滋氏

 中根氏は自動車産業を取り巻く環境について4つのポイントを説明。1つ目は日本国内での需要が限界を迎えていること。2つ目は、世界の自動車産業で「需要があるその場で、自動車を製造する傾向が出てきたこと」。3つ目は米国市場で、ビッグ3の自動車メーカーを相手に日本車メーカーが伸びていて、日本国内での低迷をカバーしていること、4つ目として中国市場が急速に伸びていることを説明した。これらの環境変化によって、世界の自動車メーカーのビジネスモデルが大きく変わってきているというのが中根氏の認識で、「Build Anywhere、Deliver Anywhere、Service Anywhere、Sell Anywhereが常識になり、SCMの活用がさらに必要になる」と述べた。

 i2のSCM製品を活用し大きな成果を挙げたとして説明されたのが、大手自動車メーカー、ダイムラー・クライスラーの事例。ダイムラー・クライスラーは2004年初めにもi2の生産計画管理製品を稼働させる予定で、生産ベースで300万台を管理するという。ダイムラー・クライスラーの生産計画・スケジューリング部門ディレクター リチャード・E・ブラウン氏によると、300万台の生産管理計画は、自動車業界で最大規模。ダイムラー・クライスラーはほかに部材のスケジューリングを行うためのツールを導入済みで、在庫の低減や物流の効率化で大きな効果が出ているという。

 ダイムラー・クライスラーは自動車メーカーにとって高い収益が期待できるアフターサービスパーツの流通を効率化するSCM製品も導入している。ブラウン氏はi2製品について、「それぞれのツールが相乗効果を起こし、改善の余地がないと考えていたところまで改善することができた」と指摘。「市場の需要を反映し、現実味のある生産計画を立てることが可能になった。サプライヤに対して情報を適切に提供でき、安心して生産計画を立案できる」と製品導入のメリットを述べた。ブラウン氏はi2製品をフルに活用することで、「1億ドルのコスト削減メリットが出る」と予測している。

 i2は世界で120社の自動車メーカー、サプライヤを顧客とし、50万の部材がi2製品で管理されているという。今後はダイムラー・クライスラーにも導入されたアフターサービス用パーツの流通管理製品の拡販に力を入れる。

(編集局 垣内郁栄)

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