Oracle 10gがTPC-Cで世界記録、トップ10の半分を制覇

2003/11/7

 米オラクルと米ヒューレット・パッカードは、業界団体「Transaction Processing Council」のTPC-Cベンチマークで、100万トランザクション/分を上回る記録を達成したと発表した。これは「Oracle Database 10g」とItanium 2プロセッサを搭載したIA-64サーバ「HP Integrity Superdome」との組み合わせで記録したもの。

 TPC-Cベンチマークはオンラインでのトランザクション処理性能を測定する。データベースの性能評価によく利用され、オラクルのほかにIBM、マイクロソフトなどが記録を競っている。記録は1分間当たりのトランザクション数 (tpmC)と、トランザクション当たりの価格 ($/tpmC) が表示される。

 オラクルとHPのベンチマークは、64個のItanium 2プロセッサを搭載したHP Integrity Superdome(非クラスタ構成)上でHP-UX 11i v2とOracle Database 10gを実行し、36GBと73GBのハードディスクドライブで構成されたHP StorageWorks Virtual Array 7110を使用して行われた。その結果、HP Integrity Superdomeは100万8144tpmCで世界記録を達成。トランザクション当たりの価格性能比は$8.33という値を記録した。これは、競合他社が同等クラスで達成した値より30%高速な記録だった。

 TPC-Cベンチマークの非クラスタ構成ではほかに、HP Integrity Superdome+Oracle Database 10gという世界記録のシステムと同等の構成で、メモリとストレージ容量を少なくしたシステムが2位に入っている。3位はHP Integrity SuperdomeとマイクロソフトのSQL Server 2000 Enterprise Edition(64ビット版)のシステム。4位は再びOracle Database 10gをIBMのpSeriesに組み合わせたシステム。現状では非クラスタ構成のサーバ部門トップ10のうち、5システムがOracle Database 10gを搭載したシステムとなっている。Oracle Database 10gはクラスタ構成したシステムを合わせたTPC-Cの総合ランキングでも1位となっていて、オラクルとHPでは「“スケールアップ”したシングルサーバ構成の優れた性能を示す結果だ」とアピールしている。

(吉田育代)

[関連リンク]
日本オラクルの発表資料
日本ヒューレット・パッカードの発表資料
Oracle 10gが分かる特設コーナー

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