IT管理者のためのクライアントPC発表、HP

2003/12/9

HPが発表したA4サイズノートPC「HP Compaq Business Notebook nc6000」

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は情報システム部が管理しやすいよう、リモートでソフトウェアをアップデートできる機能を搭載したA4サイズのクライアントノートPC「HP Compaq Business Notebook nc6000」を12月下旬に販売を開始すると発表した。

 nc6000はPCに対して固有の管理IDやアセットタグ、オーナーシップタグを設定可能で、IT管理者がネットワーク経由でPCの資産情報を確認できる。また、IT管理者が各クライアントPCに対してリモートでパッチを当てることが可能。PC内部の異常な温度やハードディスクドライブ(HDD)の異常をIT管理者に知らせる機能もあり、PCの一元管理を容易にする。企業での利用を考え、セキュリティ機能も重視。BIOSレベルのパスワード保護はもちろん、HDDを取り出して、ほかのPCで利用できないようにHDDにロックをかけて、アクセスを制御できる。

 nc6000は23万8000円。プロセッサはインテル Pentium M 1.40GHz、HDDは40GBを搭載する。無線LANはIEEE802.11a/b/gの3規格が利用できる。有線LANはギガビット・イーサネットに対応する。

 HPはまた、プロセッサを強化し、バッテリ駆動時間を延ばした新タブレットPC「HP Compaq Tablet PC TC1100」を12月下旬に販売開始する。価格は23万8000円。プロセッサにインテル Pentium M 1GHzを搭載し、パフォーマンスを前モデルの「TC1000」から2倍に向上させ、標準のバッテリ駆動時間を4時間から4.5時間に延ばした。オプションのドッキングステーションを使うことで、タブレットスタイルのほかに、ノートPCスタイル、デスクトップPCスタイルに変形させられる「トランスフォーム型」をTC1000に引き続き採用した。

HPのパーソナルシステムズ事業統括 モバイルビジネス本部 本部長 挽野元氏

 昨年11月に各PCベンダが相次ぎ発表したタブレットPCだが、成功しているとはいいがたい状況。しかし、HPのパーソナルシステムズ事業統括 モバイルビジネス本部 本部長 挽野元氏は、同社のタブレットPCについて「全世界で好調」としたうえで「日本では食品や医療など特定の業種向けで伸びている」と好調さをアピールした。マイクロソフトのWindowsビジネス本部 ニューメディア&デジタルデバイスマーケティング部 マーケティングマネジャー 梅田成二氏も「タブレットPCについての企業の評価が終わり、今後導入が伸びてくるだろう」と楽観的な見通しを示した。

(編集局 垣内郁栄)

[関連リンク]
日本ヒューレット・パッカードの発表資料(nc6000)
日本ヒューレット・パッカードの発表資料(TC1100)

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