“ITSS”がeラーニングを盛り上げる

2003/12/16

 システム・テクノロジー・アイとアルゴエデュケーションサービスは経済産業省が策定したITスキル標準(ITSS)に基づき、自らのITスキルを診断できるサーバソフト「iStudy Enterprise Server for ITSS」を2月19日に出荷開始すると発表した。2003年10月にASP方式でサービス提供を開始したITSS対応の診断サービス「iStudy Skills for ITSS」をサーバ製品に移行した内容。

システム・テクノロジー・アイ 代表取締役社長の松岡秀紀氏(左)とアルゴエデュケーションサービス 代表取締役社長 加藤正彦氏

 10月に開始したiStudy Skills for ITSSはASPでの提供。iStudy Enterprise Server for ITSSでは同じコンテンツをイントラネット内で提供できるようにした。サーバ製品にしたことで、社内の人事システムとの連携が可能になり、セキュリティも高まるという。従業員向けに診断結果の実績や学習の進み具合が分かるポータル機能や、ユーザー管理機能、従業員間で意見交換できる掲示板機能などがある。iStudy Skills for ITSSのサーバとデータ連携が可能で、コンテンツの更新や診断結果の順位表示などができる。

 また、iStudy Enterprise Server for ITSSはスキル診断だけでなく、診断結果に基づいて、ユーザー自身が学習計画の立案を行うことができる「Learning Planner」、研修やeラーニングの進み具合、結果を記録、管理できる「Learning Manager」を新たに追加。ITSSをきっかけとして総合的に学習できる機能が搭載されている。

 iStudy Enterprise Server for ITSSはフル機能が利用できる「エンタープライズエディション」と、Learning Planner、Learning Managerなどの機能を外したスタンダードエディションを用意。エンタープライズエディションは、Oracle9i/10g対応版が利用者数無制限で400万円、利用者300人以下が300万円、PostgreSQL対応版が利用者200人以下で200万円。スタンダードエディションがOracle9i/10g対応版が利用者数無制限で300万円、利用者300人以下が200万円、PostgreSQLが利用者200人以下で100万円となっている。ほかに保守料金として1年に標準価格の30%分が課金される。

 利用者数が多い場合は、ASPで提供されるiStudy Skills fo ITSSよりも割安になる計算で、システム・テクノロジー・アイ 代表取締役社長の松岡秀紀氏は「戦略的な価格だ」と安さを強調した。「スキル診断の結果、何らかのスキルアップが必要というデマンドが企業に出てくる。そのデマンドを呼び込み、eラーニングコンテンツのiStudyが確実に入っていけるようにしたい」と述べ、ITSSをeラーニング需要の呼び水とする考えを示した。

 iStudy Enterprise Server for ITSSはOEMで他社にも提供。アルゴエデュケーションサービスは「ITSS Skill Up Server」の名称で、研修サービスなどと組み合わせて販売する計画。システム・テクノロジー・アイ、アルゴエデュケーションサービスともに年間10セット、2000万円の販売を目標とする。

(編集局 垣内郁栄)

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