VMwareとEMCをつなぐサーバ仮想化技術

2004/2/3

 米VMwareの日本法人ヴイエムウェア(以下、VMware)は同社が2003年から販売しているサーバの仮想化ソフト「VMware ESX Server」に対応した統合管理ソフト「VMware VirtualCenter」の販売を開始したと発表した。米VMware 社長のダイアン・グリーン(Diane Greene)氏は、VMware VirtualCenterの利用で「データセンターの自動化、効率化が進む」と指摘した。

米VMware 社長のダイアン・グリーン氏

 分散した複数のサーバのリソースを統合し、仮想的な1つのサーバを構築するオラクルなど他社の仮想化技術と異なり、VMwareの仮想化技術は、1台のサーバのリソースを仮想的に複数に分割し、あたかも何台ものサーバが走っているかのようにする技術。仮想サーバごとにOSやアプリケーションを割り当てることができる。「1台のサーバに対して1つのOSという伝統的なシステムからハード、ソフトを切り離す」(グリーン氏)ことを可能にする。この技術を提供するのが2003年からVMwareが販売するVMware ESX Serverだ。

 VMware ESX ServerはIAサーバ上で、OSを介することなく直接稼働する。サーバのプロセッサやメモリ、ハードディスクドライブ、ネットワークなどのリソースを仮想化し、複数の仮想サーバに割り当てる。仮想サーバごとにOSやアプリケーションを割り当てることができるため、サーバ全体の利用率を向上させることができる。グリーン氏が示した事例では、通常3〜15%といわれるサーバの利用率を85%まで高めることができたという。ラックスペースの削減や省電力化にも役立つ。最新バージョンの「VMware ESX Server 2」はIBMやヒューレット・パッカード、NECなどのブレードサーバをサポート。1台のCPUに対して8台の仮想サーバを実行可能で、最大80台までの仮想サーバを構築できる。仮想化したサーバにインストールできるOSは、Windows Server 2003、2000 Server、NT 4.0、Red Hat Linux、SuSE Linuxなどとなっている。

 国内で新発売するVMware VirtualCenterは、VMware ESX Serverで構築した仮想サーバを一元管理できる。プロビジョニング機能があり、仮想サーバにかかる負荷に応じて、アプリケーションを動的に再配置することが可能。また、VMware VirtualCenterの「Vmotion」技術は、仮想サーバの作業内容を別のサーバに移動することができ、サーバのメンテナンスやアップグレード時にもシステムを止める必要がない。これらの機能はポリシーベースで自動化されていて、IT担当者の負担を減らすことができるとVMwareではメリットを強調している。VMware VirtualCenterは、SDKキット、APIが公開されていて、IBM Tivoli、HP OpenViewなどの管理ツールと連携させることもできる。

 グリーン氏は、米EMCによる米VMwareの買収について「VMwareとEMCはベクトルが合っている」と述べ、今後もVMwareの社名、ブランド名でビジネスを展開していく方針を説明。「VMwareはEMCの傘下に入ったが、独立した子会社として存在していく」と強調した。

(編集局 垣内郁栄)

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