VMware社長が明かす「EMCが当社を買収した技術的理由」

2004/2/5

 米VMware 社長のダイアン・グリーン(Diane Greene)氏は、同社がEMCの子会社になることについて「EMCは主としてストレージのスタティックなデータを扱う。VMwareはサーバのメモリ上などダイナミックなデータを扱っている。この2つを組み合わせることでバーチャリゼーションのレイヤが広がる」と述べ、両社のテクノロジを組み合わせることで、ストレージ、コンピューティングなど広範囲のバーチャリゼーションが可能になるとの認識を示した。

米VMware 社長 ダイアン・グリーン氏

 EMCがVMwareの買収を発表したのは2003年12月。ストレージベンダのEMCが、仮想化ソフトを取り扱っているVMwareを買収することには意外な印象もあった。グリーン氏はEMCの戦略を「EMCはソフト開発に力を入れることを標ぼうしている。システム全体で効率性を上げるには、ストレージ、ネットワーク、コンピューティングの各レイヤでバーチャリゼーションが必要」と説明。そのコンピューティング・レイヤを仮想化するベンダとしてVMwareが選ばれたと述べた。コンピューティングを仮想化するレイヤがEMCの戦略に加わることで、「システム全体のシームレスな統合が可能になる」という。

 グリーン氏によると、独自の仮想化技術を持つVMwareにはかねてより関心を寄せるベンダが多かったという。しかし、グリーン氏はハードベンダやOSベンダの傘下になると、顧客に提供できるサービスの幅が狭まる危険があると判断。「VMwareはニュートラルな立場にいたかった。その考えから顧客に影響を与える可能性が少ないストレージベンダのEMCを選んだ」(グリーン氏)という。グリーン氏は2004年2月2日の会見で「EMCの傘下に入ったが、独立した子会社として存在していく」と述べ、今後も戦略の立案を主導していく考えを示していた。

 「国内で20万のユーザーを抱えている」(VMware日本法人 代表取締役 ジム・レノックス[Jim Lenox]氏)というVMwareだが、仮想化によるサーバ統合という同社が最も売り出したいテクノロジの国内での浸透はこれから。グリーン氏は、「欧米ではより少ない投資でよりよいパフォーマンスを出したいという顧客のニーズにこたえてVMwareは伸びてきた」として「VMwareの仮想化技術が(同じニーズがある)日本で注目されないのは不思議」と述べた。今後は、国内でパートナーを組むネットワールド、NEC、ワールドワイドでパートナーとなっているIBM、ヒューレット・パッカードなどとの関係強化を軸に日本での拡販を目指す。2003年に設立した日本法人の人員も2004年末までに3倍に増やす考えで、パートナー向けサポートを強化する。

(編集局 垣内郁栄)

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