1つの筐体に8つのセキュリティ機能、ウォッチガード

2004/2/13

米ウォッチガード・テクノロジーズのネットワークセキュリティ担当シニア・バイス・プレジデント マーク・スティーブンス氏

 ウォッチガード・テクノロジーズ・ジャパンは2月12日、中小企業向けの統合セキュリティ・アプライアンス「Firebox X」シリーズを発表した。「ファイアウォール」「VPN」「アプリケーション・レイヤ・フィルタリング」「侵入防止」「スパム・ブロッキング」「Webフィルタリング」「ユーザー認証」の8つのセキュリティ機能を1つの装置に統合した。業界で初めて、利用者がソフトウェアのライセンス・キーの適用だけで上位機種モデルにアップグレードできるよう設計されている点も大きな特徴となっている。

 米ウォッチガード・テクノロジーズのネットワークセキュリティ担当シニア・バイス・プレジデント マーク・スティーブンス(Mark W. Stevens)氏は「最近、アプリケーション・レイヤの統合セキュリティ製品が注目を浴びているが、ウォッチガードは1997年から一貫してこの分野に取り組んできた。その分、他社より優位な位置にある」と話す。同社にとっての競合ベンダは、セキュリティ・アプライアンスを扱うソニックウォールやネットスクリーン・テクノロジーズ、シスコシステムズなど。
 
 だが、20〜500人規模の中小企業をメインターゲットとする同社と“競合”他社とでは市場が違うことは明らかである。とはいえ、同社の競合他社が競って中小企業をターゲットとした市場拡大を狙っていることから、同社としては今のうちに、強みを発揮する中小企業市場でのイニシアティブを獲得しておきたいところだ。このことは、日本市場で特に重要となる。ウォッチガード・テクノロジーズ・ジャパン 代表取締役社長の飯田裕氏は「日本市場での販売網の強化とともに、マーケティング活動の強化」を2004年の最重要課題として掲げている。

 「Firebox X」は、X500、X700、X1000、X2500の4機種で構成されている。企業規模の拡大に応じて、ソフトウェアのアップデートで機能拡張を可能にしている設計はどの機種についても同じである。セキュリティ機能は共通の管理コンソール「ウォッチガード・システム・マネージャー」を通じて操作可能。なお、個々のセキュリティ機能は、コンポーネントとしてレイヤ構造で搭載されている。

(編集局 谷古宇浩司)

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ウォッチガード・テクノロジーズ・ジャパン

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