ライブドア、ターボリナックスを買収してどうするの?

2004/3/17

 ターボリナックスを買収し完全子会社としたライブドアの代表取締役社長兼CEO 堀江貴文氏は3月16日、ターボリナックスの製品をグループ内に取り込み、自社が販売するLindowsOSとの相乗効果を出すことで「寡占状態のOS市場にチャンレジできる」と述べ、2006年末までにWindowsを含むサーバ、クライアントのOS市場で30%のシェア獲得を目指す考えを示した。堀江氏は、中国市場で強みを持つターボリナックスの販売チャネルを活用し「アジア、世界のLinuxのリーディング・カンパニーになる」とぶち上げた。

ライブドアの代表取締役社長兼CEO 堀江貴文氏(左)とターボリナックスの代表取締役社長兼COO 矢野広一氏の若干距離がある握手

 ライブドアによる買収後も、ターボリナックスは現行の製品ラインアップを変更せず、販売を続ける。ターボリナックスの代表取締役社長兼COO 矢野広一氏は、「サポートを延長することはあっても、製品ブランドを消したり、サポートを打ち切ることはない」と説明。「顧客には安心して使ってもらいたい。何も変わらないというのがメッセージだ」と強調した。矢野氏、取締役技術担当 谷口剛氏は留任する。

 ライブドアが狙うのはターボリナックスが持つ中国市場でのマーケットシェアと販売チャネルだ。IDC Chinaの統計によると、ターボリナックスは中国のLinuxサーバ市場で2002年に65%のシェアを獲得。中国政府と合弁で設立した現地法人があり、エンタープライズ市場を開拓している状態。ライブドアは中国を足がかりにほかのアジア諸国や欧州への展開を目指す。ライブドアはターボリナックスの買収で、クライアントPC向けはLindowsOSとTurbolinux Desktop、サーバ製品としてTurbolinux Enterprise Serverなどを持つことになるが、「海外ではターボリナックスの製品を売っていく」(堀江氏)としている。

 実際、米ヒューレット・パッカードはターボリナックスと提携し、中国や日本などアジアの12カ国で「Turbolinux 10 Desktop」を搭載したクライアントPCを販売すると3月16日に発表した。ライブドアはHP以外にもOEM供給先を広げる考えで、Windows OSを搭載しない低価格PCを販売するハードベンダへのアプローチを続ける。ホワイトボックスPCなど低価格PCの市場は「マイクロソフトがアプローチとしていない市場」(ライブドア Lindowsプロダクトマネージャー 板井清司氏)。TurbolinuxやLindowsOSを搭載したPCが増えることで、インターネットビジネスが底上げされ、「ライブドアのポータルへのアクセスも増える」(堀江氏)とみている。ライブドアは、2006年末までにWindowsを含む全OSの世界市場で、LindowsとTurbolinuxのデスクトップ向けLinuxで10%、サーバ製品で20%のシェアを獲得し、ライブドアグループ全体でシェア30%を実現することを目標としている。

 ライブドアはターボリナックス製品を取り込むことで、Linux市場での存在感が増し、対応するハード、ソフトが増えることも期待している。両社が協力して動画再生やVoIP、メッセンジャーなどのLinux対応ソフトを開発する計画もある。CD-ROMからLinuxを起動するLindowsCDとTurbolinux appliance server1.0を組み合わせて、50人規模のオフィス向けに「Sever Based Computing」を提供するパッケージ製品も近く発表する。

(編集局 垣内郁栄)

[関連リンク]
ライブドアの発表資料(ターボリナックスの完全子会社化)
ターボリナックスの発表資料(米HPとの提携)

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