「ストレージグリッドへの最短距離にいる」、NetApp

2004/3/20

 ネットワーク・アプライアンス(NetApp)は2004年秋に発表予定のストレージOS「Data ONTAP」の新バージョンに、買収したSpinnaker Networksの仮想化機能を搭載することを3月19日、明らかにした。ストレージを4ノードまで仮想化し、リソースの平準化と管理の容易性を実現する。日本ネットワーク・アプライアンス 代表取締役社長 鈴木康正氏はSpinnaker Networksのテクノロジを取り込むことでNetAppが提唱する“ストレージグリッド”を実現できるとして「NetAppは2〜3年後のストレージのあるべき姿への最短距離にいる」と述べた。

日本ネットワーク・アプライアンス 代表取締役社長 鈴木康正氏

 NetAppが提唱するストレージグリッドは、Spinnaker Networksの技術を組み合わせることで実現する。NetAppが持つSANとNASを統合し、アーキテクチャの違いに関係なくアクセスできるストレージや仮想的なデータボリュームの技術をNetAppが提供。Spinnaker Networksはストレージ・リソースを仮想化し、論理的な1つのシステムに統合する「グローバルネームスペース」やサーバからのストレージのシングルビュー、ロードバランシングなどの技術を提供。双方の技術を組み合わせることでストレージグリッドが実現するというのがNetAppの考えだ。

 NetAppは2004年秋にSpinnaker Networksの仮想化技術を取り込んだData ONTAPの新バージョンを発表する予定。Spinnaker Networksがこれまで販売してきたストレージ製品の販売もNetAppが行う。NetAppはSpinnaker Networksのファイルシステムなどを順次、Data ONTAPに取り込んで機能を強化。NetAppがSpinnaker Networksの製品を完全に統合するのは2006年になりそうだ。2004年秋に発表するData ONTAPが対応するのは4ノードまでのストレージのグリッド化だが、Spinnaker Networksの既存製品が対応する512ノードまで将来的には対応させるという。

 ほかのストレージベンダがストレージの運用管理ソフトを強化し、グリッド・コンピューティングやユーティリティ・コンピューティングを実現しようとしているのに対し、NetAppはOSの機能強化で実現しようとしている。OSが発行するAPIを運用管理ソフトの各ベンダが取り込むことで、NetAppのストレージをフレキシブルに活用できるのが特徴。鈴木氏は「ストレージのバリューはインテリジェンスにある」と指摘。「ストレージのディスク・サブシステムはコモディティ化して、どのベンダ製品でもよくなるかもしれないが、ストレージのソフトウェアはファイルシステムを含めてコモディティ化することはなく、競争力の源泉になる」と強調した。

(編集局 垣内郁栄)

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