CAの新ツールはビジネスの意思決定を自動化できる

2004/5/29

 米コンピュータ・アソシエイツは「CAWorld2004」で今年リリースする予定の「Unicenter」の新製品「アセットインテリジェンス」を発表した。アセットインテリジェンスは、人の意志決定の足かせとなる作業を軽減化し、意志決定のサポートや自動化を可能にするアプリケーションだ。

 アセットインテリジェンスは、社内にあるIT資産の基本データを統合管理するマネジメントデータベースを備える。ここからユーザーの欲しい情報を切り出し、可視化することで、意志決定の際のユーザー負担を軽減させるとともに、意志決定の自動化を可能にする。

CAのインフラストラクチャー マネジメント シニアバイスプレジデント ルイス・ブラット氏

 CAのインフラストラクチャー マネジメント シニアバイスプレジデント ルイス・ブラット(Louis Blatt)氏は、「アセットインテリジェンスは、複雑かつ手作業で行うことが大変であった作業を自動化する。例えば、CIOがある部門からサーバの購入を依頼された場合、CIOは既存サーバの利用状況、新規購入を希望する理由、また新サーバが共有サーバにとして利用されるのか否かなどの利用状況を把握してから意志決定を行う必要がある。アセットインテリジェンスでは、ルールとポリシーさえ策定しておけば、一連の調査プロセスを自動化し、財務上の運用に関する意志決定を自動的に行うことができる。システムの不具合が発生した場合でも、問題の原因を分析して、瞬時にメモリの割り当てを増やすなど適切な対処ができる」と説明した。

 アセットインテリジェンスの意志決定の仕組みは、社内に蓄積したナレッジベースと関連するアプリケーション基本データから、問題解決に必要な情報をダウンロードし、課題を分析、自動的に意志決定するという内容。ブラット氏は「これまで、Unicenter数台で運用していた機能が1台で可能になり、数人の担当者が運用していたシステムを1人で管理できるようになる」と、新製品のメリットをアピールした。

 CAWorld2004では、オープンソースソフトに関しても大きな発表があった。CAは「CA Trusted Open Source Licence」(CA-TOSL)を設立し、RDBMSの「Ingres」(イングレス)のソースを、CA-TOSLからオープンソースとして提供することを発表した。Ingresは1986年から商用で使われてきたが、現在ではアプリケーション連携機能なども備える。CAでは、データベースのトランザクション処理、レポジトリ機能、データウェアハウスのストア機能を提供するエンジンとして、パッケージベンダやシステムインテグレータに活用されるとみている。

(編集局 富嶋典子)

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