SOHOからキャリアまで、ノキアがアプライアンスを拡充

2004/6/2

ノキア・ジャパン カントリージェネラルマネージャー エンタープライズ・ソリューション事業部 柳下幹生氏

 ノキア・ジャパン エンタープライズ・ソリューションズ事業部はノキアIPセキュリティ・シリーズに新製品を投入し、ラインアップを拡充した。6月1日に発売した新製品は、「IP2250」と「IP1220」の2機種。ノキア・ジャパン カントリージェネラルマネージャー エンタープライズ・ソリューション事業部 柳下幹生氏は、8機種だったラインアップが10機種にとなり、小規模のSOHO規模から大企業、キャリアにまで対応できるようにした」と語った。

 大企業/キャリア/データセンター向けファイアウォール/VPNプラットフォーム製品であるIP2250は、ノキアが独自に開発したネットワークプロセッサのテクノロジ「Accelerated Data Path」(ADP)を採用。ADPは、プラットフォームを通過するパケットをハードウェアレベルの短いパスで監視できるという。柳下氏は、「ADPを採用したことでIPトラフィックの処理速度が向上した。ADPは柔軟性を向上させ、セキュリティポリシーごとに柔軟に対応できるアプリケーションプラグラム・インターフェイスでもある」と述べた。

 IP2250のファイアウォール・スループットは、ラージ・パケットで7.5Gbps、1秒当たりのコネクション数は4万7000CPS、VPNスループットは1.8Gbps。価格は1665万3000円から。

新製品が発表された「ノキアIPセキュリティ・シリーズ」

 一方、大企業/キャリア向けファイアウォール/VPNプラットフォーム製品であるIP1220は、ADPが搭載されていない。パフォーマンスはファイアウォール・スループットが2.4Gbps、ファイアウォールの同時接続数は最大100万、1秒当たりのコネクション数は2万CPS、VPNスループットは750Mbps。希望小売価格は686万7000円から。

 IPセキュリティ・シリーズ用に独自開発した新OS「Nokia IPSO 3.8」についての発表もあった。Nokia IPSO 3.8は、IP2250とIP1220の新製品には組み込まれる。ファームウェアとして既存のノキアIPセキュリティ・シリーズをアップデートさせることも可能。VPNパフォーマンスを1.5倍〜3倍に向上させ、コネクション回数を2〜6倍向上させる。柳下氏は、「製品により異なるが、従来のOSと比べ、高トラフィックをサポートできる」と新OSのパフォーマンスをアピールした。

(編集局 富嶋典子)

[関連リンク]
ノキアの発表資料(その1)
ノキアの発表資料(その2)

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