ドキュメンタム、レガートを統合するEMCの狙いが分かった

2004/6/22

米ドキュメンタムのアジア パシフィック地域製品・マーケティング担当ディレクターのディーン・マイゼンハイマー氏

 米EMCは2003年に買収した米ドキュメンタム、米レガートと自社のオープンソフトウェアの事業を統合し、新たなソフトウェア部門を設立すると発表した。ドキュメンタムやレガートの各製品はブランドとして存続し顧客へのサービスを提供するが、同時に各社の製品を組み合わせて新たなソリューションを開発する。米ドキュメンタムのアジア パシフィック地域製品・マーケティング担当ディレクターのディーン・マイゼンハイマー(L.Dean Misenhimer)氏は「新部門の狙いはインフォメーション・ライフサイクル・マネジメント(ILM)」と強調する。

 マイゼンハイマー氏によると新部門は4000人規模で、ドキュメンタムの元CEOでEMCのエグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるデーブ・デウォルト(Dave DeWalt)氏と、EMCのエグゼクティブ・バイスプレジデントであるマーク・ルイス(Mark Lewis)氏が、協力して経営を監督する。

 マイゼンハイマー氏はEMCが展開するILMの考え方の中でドキュメンタムの製品が果たす役割を「情報の価値を判断すること」と説明した。ILMは情報が持つ価値に従って適切なストレージに格納するというのが基本的な考え。企業のドキュメント管理を長く展開してきたドキュメンタムは「情報のライフサイクル全体の管理について秀でている」というのがマイゼンハイマー氏の考えだ。また、同じソフトウェア部門に入るレガートは、データのバックアップ技術をILMに提供する。

 マイゼンハイマー氏から見るとEMC以外のストレージベンダのILMへの取り組みは不完全に見えるようだ。EMCが提案するILMにはドキュメンタムのコンテンツ・マネジメント製品があり、情報の価値を適切に判断し、そのライフサイクルを管理できる。しかし、「ILMを提唱するほかのストレージベンダはドキュメンタムのようなコンテンツ・マネジメントの技術を持たないところもある」とマイゼンハイマー氏は指摘した。「情報を判断する術がない。コンテンツ・マネジメント技術を持つソフトベンダはドキュメンタムがEMC傘下になったように統合が進んでいる。EMC以外のストレージベンダが組めるようなコンテンツ・マネジメントのベンダは少ない」。

 ILMで重要になるのが情報のセキュリティをどう守るかだ。一度作成した情報はセキュリティを確保し、その廃棄まできちんと管理する必要がある。マイゼンハイマー氏は特に個人情報管理など政府の規制に対応したセキュリティの機能が求められていると指摘。「世界各国で情報に対する法規制が増えていて、コンプライアンスへのニーズは高い」と述べ、コンテンツ・マネジメントの市場がさらに拡大するとの見通しを示した。

(編集局 垣内郁栄)

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